森山和道さんの日記でリンクされていた記事――「04年に露で使われたわいろ総額 国家予算の2倍、35兆円」(フジ・サンケイ・ビジネスアイ)。
先日触れたアンナ・ポリトコフスカヤ著『プーチニズム』(NHK出版)に登場する著者の友人ターニャはチェーン店を経営する実業家。そのターニャのセリフ――
- 「物事のやり方は替わったのよ。店舗を手に入れるためには、自分のお金で買う権利を役人に与えてもらわなきゃいけないの。それがロシア式資本主義ってものよ」(太字の部分は原文では傍点が振られています)
また、ポリトコフスカヤが指摘するロシアでの事業成功の3条件は――
- 最初に国家のおこぼれに与った者が成功する。つまり、国の資産をわがものにした者が勝つ。
- 国家の資産をまんまと手にした暁には、当局と仲良くする。つまり、常に役人に賄賂をつかませ、餌をやる。
- 治安機関と仲良くする(ここでも、袖のした)。
ホームページに「2005年5月のSF」評をアップしました。スタージョンのユートピアSF『ヴィーナス・プラスX』、森岡浩之さんのちょっと変わったハードボイルド『優しい煉獄』などを取り上げています。