今日、読んでいた翻訳本の中に「穏暖な気候」という表記がありました。「温暖な気候」のことでしょうね。
誤植にしても、これはちょっと珍しい。原稿が「穏暖」になっていた可能性が高いと思われますが、だとすると訳者は原稿を手書きしているのでしょうか。パソコンやワープロでは「穏暖」と変換させる方が難しい。
訳者は1934年生まれなので、今年71歳か。キーボードを使わない可能性も十分ありえます。
――と、ここまで書いて考えてしまいました。もしそうだとすると、訳者は意図的に「穏暖」という言葉を使った可能性が高いのではないか。「穏暖」という表記もありえる?
気になってきたので、漢和辞典を2種類引いてみした。が、やはり載っていません。誤植といっていいのでしょう。
ちなみに、この本ではこの件を含めて3個所の誤植に気がつきました。これだけあると、編集者や校閲者の力量を疑います。
1箇所なら「ま、よくあること」。2箇所だと「おや、大丈夫か?」となり、3箇所以上は「ひどい」と思ってしまう。間違いは誰にでもあることとはいえ、極力減らしていただきたいもの。だから私は原稿の表記にあれこれ注文をつけてくる編集者の方を信頼するのです。
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