惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

紫華鬘

2006-04-18 20:14:43 | 草花

 汗ばむほどの暖かさ。野川のあちこちで、子どもたちが水遊びに興じていました。

Murasakikeman0604  これはムラサキケマンの花。改修される前の野川の川筋が埋め立てられて細長い公園になっていたりしますが、そのうちの一箇所にたくさん咲いていました。

 ケマン(華鬘)とは仏堂内陣に用いる装飾金具のこと。透かし彫りをした団扇のような形のものですが、もともとはインドで花を紐で連ねて飾ったものだとか。たくさん集まって咲く花を、インドのお飾りに見立てたのでしょうか。そう考えると美しい名前です。

 この花は咲く一方からすぐにしおれてゆくので、きれいな写真を撮ることが難しいのです。今日は割りといい被写体にゆきあたりました。
 筒状の花は長さ1.5センチぐらい。面白いのは、柄が花の後端から3分の1ぐらいのところに付いていること。煙草を吸う花魁の、二の腕と煙管の形を思い浮かべてしまいます。
 仏様のお飾りにはふさわしくない連想ですが、インドの女性たちの身を飾るものだという、もとの意味のケマンならぴったりですよね。