散歩の途中、野川べりにいる野良猫の喉や頭を撫でてやっていたら、「あら、猫ちゃん。いい子いい子してもらってるよ」という声。
よちよち歩きの赤ちゃんを連れている若いお母さんでした。歩き始めたばかりの女の子が、猫を見つめて寄ってきます。
「いい子いい子できるかなあ?」と、お母さん。
でも、猫は用心して、それまで地面に寝そべっていたのに、半分からだを起こし、すぐにでも逃げ出そうという構え。
この猫、なぜか私にはなついているのに、他の人は警戒するんですね。小学生なんかがそっと近寄っても、すぐに逃げてゆく。
残念ながら、今日の赤ちゃんも猫に触ることはできませんでした。
心を許す相手を決めているのは、野良猫の生活の知恵なのでしょう。かつては飼われていて、撫でたり掻いたりしてもらうことの心地よさを知っているので、誰かに可愛がってもらいたい。その役割を果たしてくれそうな相手を(何人か)決め、それ以外は警戒する。
哀れな気がします。選ばれた私としては、せいぜい可愛がってやることにしたいと思っています。