好天に誘われ、午後、新宿へ。新宿パークタワー内のOZONEプラザなどで開かれている第5回「暮らしの中の木の椅子展」を覗いてきました。創作の木の椅子95点が展示されています。
ほとんどの椅子は座って感触を確かめることができる。それだけでなく、椅子の横に鏡が立てられているので、自分が椅子に座っている姿を見ることもできる。これは珍しい試み。
工夫をこらし、念入りに仕上げられた木の椅子に触れられるのは幸せ。誰でもひとつずつ腰を下ろして、座り心地を確かめたくなるはずです。
最優秀賞、優秀賞などが選ばれていますが、気に入る椅子は人によって違うでしょう。体格が違うし、椅子に求めるものも、時と場合によって異なる。似たような体格の人でも、骨格や肉付きの違いで、椅子との相性が微妙に変化します。
あれこれ座って試しましたが、結局、椅子は個人個人がオーダーメイドするのがいちばんだなあと思いました(私は自分で作ってしまいたい)。
アイデアとデザイン、それに座り心地すべてを総合して、私がもっとも感心したのは菊池文貴さんの「itabasami chair」という作品。ここに紹介されている優秀作の上から5番目の椅子です。
たびたび引っ越す家族のため、簡単に分解・組み立てが出来るようになっています。分解したものはコンパクトにまとめられ、片手で提げられます。それでいて組み立てられたものは、座り心地がよく、2枚の板で出来た背もたれが前後に柔らかく動いてクッションになっているのも楽しい。凄いことを思いつく人がいるものです。
木の家具を眺めたり触ったりして、ますます木工の腕を磨きたくなってきました。