夕方、冷たい雨の中を散歩。防寒ジャケットにオーバーパンツ、ゴム長、大きい雨傘という重装備。ここまでして散歩に出なければいけないのかどうか。自分でもよくわかりません。
激しい雨の中を歩きながら、今日の東京国際女子マラソンについて考える。
イワノワさんは素晴らしいラビットだったな。飛ばしたい土佐礼子選手の意向を汲み取ってピッチを上げ、終始、振り返って先頭グループの様子を見ながらレースを引っ張った。
そのイワノワさんが27キロで離脱した後、土佐選手はペースを落とさないよう歯を食いしばって走った。ピタッとその後についていた高橋尚子選手も、冷たい雨と風で体力を失ったのか、32キロ手前で土佐選手に置いてゆかれてしまった。土佐選手の1キロごとのラップは、上がっても4秒ぐらいだったから、スパートというほどではない。高橋選手のラップが目に見えて落ちていました。
離される前にキャップを脱ぎ捨てたことの意味が重要だったと思いました。勝負をかけるためではなく、きつくなったので、帽子を脱ぐことで好転のきっかけをつかみたいという祈りのようなものがあったのではないでしょうか。
それよりもずっと前に手袋は脱ぎ捨てているけれど、これも後で問題になったかもしれない。帽子と手袋を失ったことで、体温の奪われ方が激しくなり、消耗を招いてしまったのでは。ゴール後、高橋選手は指先が凍えたような仕草をしていました。
いずれにせよ、冷たい雨の中での消耗戦。最後にものをいったのは体力だったと思います。高橋選手はトレーニングで自分を追い込みすぎて、体力に余裕がなかったのではないでしょうか。
電気通信大学の前に差し掛かると、この雨の中で学園祭をやっていました。テントの下に屋台を並べ、学生たちは大声で呼び込み。
しかし、「ビールいっかがですか」といわれても、こう寒くては……。外部の客はいなかったんじゃないでしょうか。