惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

『時間はどこで生まれるのか』

2006-12-19 20:19:47 | 本と雑誌
 物理学をわかりやすく説き明かしてくれる橋元淳一郎さんの初めての新書(集英社)は時間論。
 すごく刺激的でおもしろい。時空の中で生きる自分をこんなに意識させてくれる本はそんなにないと思いました。

 物理学をやっている人には当たり前のことから始め、生命論・意識論へと進んでゆくのですが、最初の「当たり前のこと」からして私には刺激的。
 縦軸に時間をとり、横軸に空間をとった「世界線」の説明の部分なのですが、「時間は実数、空間は虚数」とあります。どちらかというと素人には逆に思えるのですけど、そうではないらしい。
 で、読むと納得。勝手にくだいていうと、自分の過去は自分のものであり、未来は自分でコントロールできる。だから「時間は実数」。しかし、空間的に離れた存在――つまり他人は、自分ではコントロールできない。自分が勝手にどうこうできるものではないから「空間は虚数」。
 ちがっているような気もしますけれど……。

 ともかく、量子論的世界には存在しない「時間」が、マクロの世界ではなぜ存在してしまうのか。その答えをエントロピーと生命とを絡ませて探り、著者ならではの説に到達する。
 実は、私も生命や意識は時間と切り離して理解することは不可能だと考えていました(本当です!)。ただ、それをどう説明すればいいのか、まだうまい言葉が見つからない。
 橋元さんは、橋元さんなりの言葉で結論を出している。
 いや、もしかしたら究極の結論ではないかもしれません。生命の誕生のところで、突如として「意思」というカッコつきの言葉を使っているあたりに、まだ何か隠されているような気がします。

 しかし、そんな部分を含めて、とてもこちらを刺激する本であることは間違いない。科学する心が宇宙と自分という哲学へつながる、スリリングな読書体験でした。


樹脂

2006-12-18 20:27:23 | 園芸
 午後、庭仕事を少々。カナメモチの剪定は終わったのですが、切ったままにしてあった枝を処理しなければなりません。
 ガーデンシュレッダーにがけて粉砕し、明朝のゴミ回収に出せるよう袋に詰める。30リットルの袋、3っつに収まりました。

 とりあえずシュレッダーの出番は一段落なので中を掃除しようとして驚きました。2枚のブレードやブレードを取り付けてある鉄製の円盤に樹脂がびっしり。しかも、こちこちに固まり、まるでプラスチックで厚くコーティングしたようになっているのです。ひと月以上前にカイヅカイブキを粉砕してそのまま置いてあったせいだと思われます。

 薄緑色の半透明な樹脂を眺めていると、プラスチックがなぜ合成樹脂と呼ばれるか、よくわかります。植物の成分って、不思議だなあ。
 ただ、機械の整備を考えるとやっかいもの。ワイヤブラシでこすっても、全然とれません。しょうがないから小刀をつかって削り取りました。思わぬ手間。
 ガーデンシュレッダーのブレードは使うたびに外して磨く方がいいみたいですね。


グランプリファイナル

2006-12-17 20:28:44 | スポーツ

 日曜日だから夕刊がないと安心していたら、朝刊に早くも結果が出ているではありませんか。なんたることか。これを目にしないでいることは難しい。

 安藤美姫選手は残念でしたが、しかし、今回のグランプリシリーズの彼女は(昨日のショートプログラムまで)実に素晴らしかった。あの演技や表情を見せてもらえただけで、とても幸せになりました。来シーズンも頑張って!

 それにしても安藤選手といい高橋選手といい、腹の調子を悪くしたのはどういうこと? ロシアでもノロウイルスが悪さをしている?

 一昨年の冬でしたか、生ガキの食べ過ぎで寝込んだことを思い出します。あれは典型的なノロウイルスの症状でした。
 まあ、美味しいカキに目がくらみ「これ以上食べるとあたるかもしれない」と思いながらもむさぼってしまった私が悪かったのです。でも、わかっていながら止められないくらい、あのカキは美味しかったなあ。


カナメモチ

2006-12-16 20:27:58 | 園芸
 今日からカナメモチの剪定に着手。庭でいちばんの大木(?)なので、私の手では2日か3日かかります(仕事の合間に2時間ぐらいしか切らないせいもありますが)。
 今年は庭の木々がどれも旺盛な繁殖力を見せて、夏にはうっそうとした感じになっていました。その主役はカナメモチとサルスベリ。カナメの新しい枝は半年で50センチ以上も伸びました。サルスベリはもっと上をいって、1メートル以上伸びている枝がたくさんあります。

 さあ、今日からフィギュアスケートのグランプリファイナル。
 録画を就寝前に観るのを楽しみにしているのですが、新聞やニュースが結果を報じるのが困る。何も知らない状態で観たいのに。
 極力、そういう情報は遠ざけていたつもりなのに、つい夕刊の題字が目に入ってしまいました。1位は○○ちゃんだとか。ま、予想どおりではありますけれど。
 明日は夕刊がないから、少し安心。しかし、ラジオのニュースに用心しなくては。


野川公園

2006-12-15 20:27:48 | 季節

 午後、書き上げた原稿をメールで送る。これで年内の締め切りはあと2つ。もうひと頑張りだ。

 その後、早めの散歩にバイクで出かけ、野川公園と武蔵野公園を一周。
Nogawap0612  野川公園のモミジは今が盛りです。もうすぐ冬至なんだけどね~。
 イチョウの木の下で、黄色い落葉をかきわけギンナンを拾う人が何人か。「今頃になって」と思いましたが、雨の後のせいか、あの臭い実が簡単にとれてその場でギンナンを手にすることができるようです。なるほどね。

 武蔵野公園に回ると、前回、まだらに染まっていたカエデの大木は、さすがにすっかり葉を落としていました。でも、道端にコスモスが咲いていたり、まだまだ冬という感じではありません。コブシは毛のびっしり生えた冬芽をつけて、しっかり冬支度を終えていました。