金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

原油価格はそれ程あがらない?

2005年04月15日 | 金融

内外株式市場がさえない。原油価格高止まり懸念からIMF等が経済成長率の引下げ見直しを行い弱気なセンチメントが広がっているからだ。

因みに日本の今年の成長見通しは僅かに0.8%である。

ところでその悪役になっている原油価格だが、それ程上昇しないのではないか?というのが今週のエコノミスト誌の論調だ。

関心のある方は、添付ファイルを見ていただくしてポイントは3つある。

  • 第1にファンダメンタルズが改善している。中国の原油消費速度が減退し、OECDの産出量も増えた。
  • 第2に原油先物と現物とのスプレッドで先物高が急拡大している。これは価格下落の兆候であると専門筋は言う。つまり石油のように大量の現物保有が出来ない商品では先物高を見越して現物購入が増えると数ヵ月後には市場にでるので将来価格が下がるというのだ。
  • 第3にこの先物高はヘッジファンドや年金基金の「現物売・先物買」のトレードで積みあがっているが、ファンダメンタルズの変化が現れると投機筋は逃げ出すので、急速な価格下落が起きる可能性があるというものだ。

中々面白い論点なので紹介する。「Oilprice.pdf」をダウンロード

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする