昨日安倍首相はホワイトハウスでトランプ大統領と会談し、米朝トップ会談でトランプ大統領から拉致問題を提起するという言葉を引き出したと日本の新聞は報じている。
一方CNBCは別の切り口から安倍・トランプ会談を論評していた。
それはthe topic of tense trade relations between the two countries was the elephant in the Oval Office.というものである。
2国間の緊張した貿易問題は大統領執務室で触れてはいけない話題だった。Elephantは象だがElephant in the roomは触れてはいけないタブーという意味である。
今日からケベックで始まるG7首脳会議で、カナダや欧州勢は共同戦線を張り、米国の鉄鋼・アルミ関税に対抗する見込みだが、日本はまだ旗幟を鮮明にしていない。
CNBCは安倍首相はモリカケ問題等で支持率が低下しているので、米国に対して共同戦線を張るカナダ・欧州勢と違う独自路線をとることは難しいのではないか?と分析している。
一方トランプ大統領の安倍首相に対するレバレッジは、対北朝鮮交渉力だ。
拉致問題は日本国民にとって重要な問題ではあるが、安倍首相がこの問題を重要視しすぎると手足を縛られる可能性がある。
先読みをすれば、米朝会談で拉致問題をテーブルに乗せることを条件に貿易問題で譲歩をしても、拉致問題は進展せず、貿易問題でも点数を上げられないという可能性が高いと私は見ている。