金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

グーグル翻訳でNPOの仕事を片付けた

2019年12月04日 | デジタル・インターネット

グーグル翻訳の精度が向上しているという話は聞いていましたが使う機会がありませんでした。

ところが私が役員を務めている海外の教育支援NPO団体でちょっとした研究レポートの和訳をする必要がでてきました。この団体ではある大学院生に奨学金を支給しているのですが、その院生が研究レポートのコピーを送ってきたのです。詳細な論文はA4で90ページに及ぶ長いものなので訳す気にはとてもなりませんが、サマリー編は6,7枚なので私が和訳して団体内で共有することにしました。

 レポートの内容はネパールの景観生態学に関するもので、哺乳類の生息地と開発の影響等をフィールド調査で統計的に調べるというもので景観生態学やネパールの野生動物の名前に関する知識などがないと意味が通る翻訳はできません。一方一生懸命訳したところで読み手は全くの素人ですし景観生態学に関心があるかどうかも分かりません。つまり「あんまり出鱈目で意味が通じない逐語訳的な訳文ではダメだがハイクオリティの訳でなくても良い」という訳です。

 そこで時間もないのでグーグル翻訳を使ってバッサリやってみることにしました。ただし次の工夫をして「グーグル翻訳」が力を発揮できるようにしました。

  1. まず原文(英語のレポート)をざっと読み、「グーグル翻訳」が苦労しそうなところをきれいにした。たとえば重要でない括弧書きを削除し、だらだら続いている文章は箇条書きにするなど。なおレポートはPDFで送付されてきたのでPDFをワードで開き(つまりワード文章化して)整理をした。
  2. 次に「グーグル翻訳」を開いた
  3. 「ドキュメント」をクリックして、1.で準備したワードファイルを挿入する。するとものの数十秒で「日本語レポート」が出来上がった。ただしこのような学術レポートの場合はこのままでは使えない。専門語は専門的な訳語で統一する必要があるからだ。そこで「グーグル翻訳」で作成したレポートをワード文書化して、ワードの「置換」機能で単語を揃えていく。たとえばtransectという言葉がある。これは一般的には「横切る」という意味だが、野外調査では調査地に線を引きその線上の生物を調査する手法を指すので「トランセクト」とカタカナ書きにするなどだ。ネパール固有の猿の名前なども一括置換で揃えていく必要がある。
  4. また読み手の負担を減らすために、「訳者注」も付けることにした。

こんなことをしていると2時間弱かかってしまいましたが、スクラッチで翻訳するよりは大分時間を短縮することができたと思います。

 

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