Zoomを使ってネパール人の女子高生に日本語のレッスンを続けています。
彼女の夢はアメリカのジョージ・ワシントン大学で国際関係論を学び、外交官になることですが、その前に日本に高校留学をしたいとも考えています。
そんな訳ですから、語彙や文法の勉強よりも、それぞれの国の文化の共通点や相違点といった間口の広い話をしています。
この前「日本のお盆」について話をしたところ、今日彼女から「ネパールではネワール族に前年に亡くなった人の霊を慰めるガイジャトラというお祭りがあり、ちょっと日本のお盆に似ている」という話がありました。
ガイジャトラは毎年8月に行われるます。8月は雨期でトレッキングに向いていませんので、私は8月にネパールに行ったことはありません。したがってガイジャトラについても初耳でしたが、死者の霊を祭るという点とそれが8月に行われるということに、日本と共通点があると感じました。日本もネパールも稲作をベースにしてきた国ですから、色々な風習に共通点があっても不思議はありません。
それにしても「教えることは、実は何かを教わること」なのですね。
特に外国人に日本の風習や歴史を教えることは、相手の風習や歴史について情報を共有していくことであり、そこから教えられることは大きいと思います。お盆やガイジャトラの話を抽象化していくと、宗教の本質は教義や戒律ではなく、死者を悼む気持ちとどう向き合うかというになると思います。そしてそこには相違点より共通点の方が多いと思います。