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「数字はウソをつかない」(5)~日本人の長生きの元は腹八分目

2021年04月11日 | 本と雑誌
 Numbers don't lie「数字はウソをつかない」は、日本の問題点を沢山列挙する。曰く「狭くて窮屈な住環境」「長くて混みあった通勤」「夜まで続く長い勤務時間」「短い休暇」「喫煙者の多さ」「伝統的な階層社会に順応するためのプレッシャー」・・
 だが最後に日本人の平均寿命の長さに言及する。
 2015~2020年の日本人女性の平均寿命は87.5歳で男性は81.3歳。スペイン(女性85.4歳男性80.6歳)イギリス(女性82.9歳男性79.4歳)アメリカ(女性81.3歳男性76.3歳)より日本人の平均寿命は長いのだ。
「数字はウソをつかない」は日本人が長寿である大きな理由は「食事における栄養素の構成割合」により説明がつくと述べる。
 食事の中で動物由来の割合はフランスで35%、アメリカで27%だが日本では20%に過ぎない。日本食は洋食に較べて植物への依存度が高いがより重要なことは、食物エネルギーが脂肪と砂糖およびその他の甘味に依存している割合だ。
フランスとアメリカは日本に較べて2倍近いエネルギーを油脂から取っている。アメリカ人は日本人の2.5倍近く砂糖や甘味を消費している。
 だが日本人の長生きの原因は、脂肪や糖分が少ない食事を摂っていることだけではない。
 日本人の一人一日当たりの供給カロリー量は欧米に比べて約25%少ない。
 欧米の供給カロリー量は3,400~4,000キロカロリー/一人当たりだが、日本のそれは2,700キロカロリー以下だ。
 日本人の長寿を説明する最も重要な要素は「控え目な食事の量」にあるといえる。
 そして筆者はわざわざ「腹八分目」belly eight parts [in ten] fullと英語の本の中に漢字を挿入している。
 
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