昨日(5月24日)東京などでコロナワクチンの大規模接種が始まりました。
私事ながら昨日午前11時過ぎにWebサイトから私もワクチン接種を予約し、今月31日に接種を予約しました。
ワクチン接種に本格化しそうな気配がある中、昨日米国国務省は日本の渡航リスクを最高レベルの4(渡航禁止)に引き上げました。
またウォールストリート・ジャーナル紙はJapanese Business leaders add to chorus against holding Olympicsという記事でソフトバンクの孫正義氏などがオリンピックに反対の声をあげていることを記事にしていました。
米紙ではワシントンポストなどが早い時期からオリンピック開催に対して疑問の声をあげていましたが、WSJはあまりこの問題を取り上げていませんでした。
ここにきてオリンピック反対の声を取り上げるのは、風向きに本格的にオリンピックに逆風になったと判断したことによるのかもしれません。
また米国経済界に大きな影響を持つ同紙のニュースは米国の政財界のオリンピック開催反対の声を高めるかもしれませんね。これは憶測ですが。
記事のポイント
- 孫氏はツイッターで「オリンピックのキャンセルは経済面の損失を招く可能性があるが、オリンピックを開催するともっと大きな損失を招く恐れがある」
- 楽天の三木谷CEOは最近のCNNのインタビューで「オリンピックは自殺的なミッションだ」と述べている。
- 国際オリンピック委員会のコーツ副委員長は「約80%の選手と派遣団メンバーはワクチン接種の準備ができて、移動制限等を考慮すれば、安全にオリンピックを開催できる」と発言している。
- 国民は懐疑的である。5月中頃の朝日新聞の世論調査では83%の人がオリンピックのキャンセルを希望している。これは4月の調査69%より増加している。
- オリンピック反対の声は隣国でも起きている。韓国で5月21日に行われた世論調査では78%の人が今年の開催に反対している。
- 「オリンピックは安全だ」と主張を続ける菅首相の支持率は4月時点より9%ダウンし5月22日時点では31%だった。
- 国民のオリンピックに対する反対はトヨタなどスポンサー企業を悩ませている。
別のニュースソースですが、元大阪府知事の橋下徹氏が「大事なことは国民感情です。オリンピックは国家をあげての行事ですからみんなの気持ちが気分よくオリンピックをやらないと成り立たないと思う」といっていました。
国民の8割が反対する行事をごり押しするのが良い政府のやるべきことではないでしょう。もっとも国民が反対するからといって見識のある政治家は国家百年の計からやるべきことはあります。
たとえばマイナンバーの導入、消費税の引き上げなどでした。痛みを伴うけれどやらねば悔いを残すことはあるのです。オリンピックはこの点悔いを残すほどのことはありません。
ただもしアメリカの政財界の声に押されてオリンピックを止めたとなるとembarrassingな感じはするでしょうが。
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