金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

トランプ大統領の下で経済成長とインフレを予測~本当に当たるのかな?

2016年11月16日 | 投資

米国大統領選挙の当日はカトマンズ(ネパール)のホテルから空港に移動した日だった。ホテルに迎えに来てくれた現地旅行会社の社長夫妻はトランプが大統領になると、移民受け入れを制限する可能性が高いので、ネパールにとってもマイナスではないか?というコメントを残していた。私もトランプ大統領下の不透明さを考えながらネパールを後にした。

私は旅行前は大方のマスコミの予想と同じく、ヒラリー・クリントンが8割程度勝つのではないか?と予想していたが、米国株のポジションはアマゾンを一部売却し、少し軽くして旅に出た。選挙結果はご承知のようにトランプ氏の勝利。米国大手マスコミの予想はことごとく外れた。

予想が外れたというと、何をするか分からないトランプ氏が大統領になると、株式は売られるという予測も外れた。トランプ氏が主張すると法人税の引き下げが実施されると企業業績にプラスということで株が買われたからだ。ただしハイテク銘柄に関しては売られた。これはハイテク企業は海外で稼いだ金を米国に持ち帰らず、そのまま海外に置いておく傾向があるが、トランプ氏は海外での所得そのものに課税しよう主張しているので、ハイテク企業の税負担が増えると投資家が判断したことによるのだろう。またアマゾンについては選挙中にトランプ氏が「反トラスト法の問題を抱えている」と非難したことも重荷になっている。

トランプ当選は予想できなかったが、アマゾン株のexposureを減らしていたことは、偶然とはいえプラスに働いた。

今回の米国選挙結果の予想からわかることは、先のことは分からない、専門家の意見などというものもあてにならないという当たり前の原則が明らかになったということだけだった。

以下WSJに掲載されていたトランプ政権下の経済成長予測を紹介するが、上記のような生々しい経験を踏まえると、相当割り引いて考えておく必要はあるだろう。トランプ政権下で何が飛び出すか分からないから、暫くは固定観念を捨てて、その場その場で判断していくというのが正しい方法だと私は考えている。

さてWSJが集計した576名の経済学者の予想では、米国の経済成長率は過去1年間の1.5%から大きく上昇して2017年には2.2%、18年には2.3%になる。インフレ率は17年が2.2%で18年が2.4%と予想されている。

これはトランプ新大統領と与党共和党が法人税率の引き下げと規制緩和やインフラ投資を実施しながらも、当面財政支出を抑制しないということを前提にしているようだ。

一方トランプ政権のリスクは保護貿易政策が世界的な関税引き上げ競争を引き起こし、世界経済が低迷することにある。ただしこのことのリスクの程度はもう少し彼の貿易政策が見えてこないと評価が難しいだろう。

ところでダウは昨日の終値が18,923ポイントと19,000の大台まであとあと一歩と迫った。このままあっさり大台を超えるかどうかは分からないが、仮に大台を超えると過去の例(千ポイントという大台越えの後は平均的にその後の3か月で4%近く株価が上昇している)から見ると、しばらく株価上昇が続く可能性が高い。

これは新政権の政策云々というよりも、市場の勢いというものだろう。

 

 

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2016年秋ネパール旅行記(4)まとめに使えるSway(アプリ)

2016年11月13日 | ライフプランニングファイル

写真を中心に旅行記録をできるだけ手早くまとめて、親しい人に見せたいと思うときに便利なのがMicrosoftが提供しているSwayというアプリです。

ごく簡単にいうと「写真」「文章」などからなる様々なコンテンツをネット上で簡単に閲覧できるようにしたアプリだと思います。Swayはクラウド上にあるアプリなのでパソコン・スマートフォン・タブレットなどのデバイスから見にいくことができます。また自分のデバイスにswayがインストールされている必要もありません。

ということで見る人にとっては負担のかからないアプリです。一方作る方としてもブログよりも簡単です。例えば私が使っているブログ(Goo)では、掲載する写真の画素数を落とさないとうまく貼り付けることができませんが、swayではそのような作業は必要がありません。

またswayは複製を作ることが簡単なので、詳しい内容のswayを作成した後、複製を作成して重要情報を削除した上、公開するという使い方もできます。

私はswayを使い始めたばかりですが、今回のネパール旅行の後、簡単な旅行記をswayにまとめて次のように使いました。

  • 関係者にswayのURLを記録したメールを送り閲覧してもらう
  • FacebookにswayのURLをコピーして公開した

また作成したswayに後から文献情報などを付加したり修正することも可能なので「取敢えず情報をまとめ、共有する」には便利なアプリだと思いました。

今回のネパール旅行のswayはここをクリックすると見ることができます

 

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2016年秋ネパール旅行記(3)プーンヒルからダウラギリを見る

2016年11月13日 | 旅行記

今年のトレッキングは例年より短い時間しかとれなかったので、プーンヒルに行くことにしました。

11月4日快晴。午前8時にポカラのフィッシュテイルロッジ前でガイドのDomと一緒になり、車で登山口のナヤプルに向かいました。

9時40分ナヤプル到着。途中目の前で二人乗りの単車が悪路で転倒し、後部座席の人が怪我をするアクシデントに遭遇(大事ではなかった模様)。

路線バスで来るポーターを待って10時40分ナヤプルを出発。20分ほど歩いてビレタンティBirethanti到着(標高1,025m)。ここにチェックポイントがある。ガイドが我々のトレッキング登録証(TIMS)を提出に行く。道はBhurungdi川の左岸沿いに登っていく。途中で昼食を食べて、午後3時5分にティルケドゥンガに到着(標高1,520m)。ここから吊り橋を渡ってBhurungdi川を越えて、ウレリUlleriへの急な登りが始まった。3,300段の石段である。

石段の登りは疲れるが中腹にヒマラヤザクラが咲いて疲れを癒してくれる。春秋に二度咲するという。石段の途中には所々茶店があるので、冷たいものを飲んで元気を取り戻した。

午後5時30分ウレリ(標高2,020m)到着。アンナプルナサウス(左)とヒウンチュリ(右)が目の前に見える。ウレリの方が谷底のティルケドゥンガより景色が良いので、朝ポカラを出発すればここまでは登っておきたい。

11月5日快晴。この日は歩く時間が短いのでゆっくり朝食を食べて9時にロッジを出発。12時Nangge Thantiで昼食。昼食は注文してから食事がでるまで1時間近くかかった。昼食後1時間程度で下ゴレパニ Lower Ghorepani(標高2,750m)に到着。GhorepaniのGhoreは馬、Paniは水である。

つまりゴレパニは馬の水飲み場でポカラとカリガンダキ川の上流ジョムソンを往来する隊商がここで馬に水を飲ませたのだ。したがって私は下ゴレパニが本来のゴレパニだと思うのだが、現在のロッジは展望の良い上ゴレパニの方が多い。15分弱登って上ゴレパニのロッジHungy Eyeに到着した。午後3時である。ロッジの入り口からダウラギリ(8,167m)が目の前に見えた。

11月6日快晴。午前5時過ぎにロッジを出て、5時50分過ぎにプーンヒル(標高3,210m)に到着。朝日は6時15分頃昇るというので、三脚を広げてしばらく待つ。ダウラギリとその右ツクチェピーク(6,920m)が夜明けを待っている。プーンヒルというのは、プーン族の丘という意味だ。8千メートル峰・7千メートル峰が林立するこの地域では、3千2百メートルの山も丘に過ぎない。日本に持ってくれば富士山に次ぐ高峰なのだが。

東側にはマチャプチャレが見える。

1時間弱朝のヒマラヤの景色を楽しんで下山。ロッジで朝食を食べてタトパニに下山開始。タトパニtatopaniとは熱い水のことで温泉だ。後は温泉を目指して長い道を下るばかりだ。12時30分 中間地点のシーカShikhaで昼食。

最後はカリガンダキ川にかかる長いつり橋を渡ってタトパニ(1,200m)に午後5時に到着した。

下山途中から目に入ってくるのはニルギリ峰(見えているのは中央峰6,940mだろう)が見えてくる。

11月7日快晴 タトパニからジープでポカラまで帰った。タトパニから途中のベニまでの20kmは特に道が悪く、2時間悪路を揺られた。

ポカラ空港からカトマンズに飛ぶ3時の飛行機を待ちながら、飛行場の屋上でビールを飲みながらアンナプルナ山群のパノラマを楽しんだ。

ネパールに来てから10日間快晴が続いたが、山に雲がわきはじめてきた。緩やかに天気は少し下り坂になるかもしれない。最高の天気の時にトレッキングができたことに感謝しながら、ポカラを後にした。

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2016年秋ネパール旅行(2)夜間撮影

2016年11月11日 | 旅行記

ネパールの夜は暗いです。暗いということは夜空の星を撮影するチャンスが多いということです。

過去のトレッキングではカメラの三脚を持っていきませんでしたが今年は写真好きの仲間が加わったこともあり、二人で三脚を持って行くことにしました。

道具立てはそろったのですが、夜間撮影の練習をしていなかったのとお酒を飲んで寝ていることが多かったので、星の撮影はあまりできませんでした。

下の写真はポカラのフィッシュエイルロッジから星の軌跡を撮影したもの。

カメラはオリンパスOMD EM-1レンズはZUIKO DIZITAL ED 12-40mm F2.8 PROというオリンパスのフラッグシップ的な機材です。

カメラに内蔵されている「ライブコンポジット(比較明合成)」という機能を使い、ISO1600 F5.6で10秒間露出の写真を35コマ合成したものでその間の星の動きがでている。ただしただ撮影した、というだけで何を意図したか分からない写真になってしまった。またF2.8まで開放できるのにどうしてF5.6を使ったのかも分からない。練習ということでご容赦をお願いしたいと思います。

このライブコンポジットという機能を使うと私のような素人でも簡単に星の軌跡を撮影することができることが分かったので、練習した上で再挑戦したいと思います。

下の写真は夜明け前に同じフィッシュテイルからアンナプルナ南峰(中央)とダウラギリを撮影したもの。F5.6 で30秒露出すると星と氷の山を撮ることができました。

しかし30秒シャッターを開放すると光が動いて星などの鋭さが失われます。そこで15秒開放で撮影し、パソコンでヒストグラムを調整したのが下の写真です。こちらの方がきれいだと思いました。このあたりは経験を重ねていかないと分からないのでしょうね。

夜が暗いということは星の撮影に向いているだけではありません。スローシャッターを使うことで動きを表現した面白い写真を撮ることもできました。

下の写真はチトワンのホテルの庭で現地のタルー族の男性が踊っている写真ですが、スカートのような布の躍動感がでていて面白いと思います。

下の写真はバクタプルのホテルの庭園をF2.8シャッター速度5秒で撮影したもの。

眼で見たよりはるかに明るいと思いますがカラフルで面白い写真になっていると思っています。

暗いということは実は様々な工夫をして美しい写真を撮るチャンスがあることなのだ、と今回気が付いた次第です。

 

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2016年秋ネパール旅行(1)バクタプル・チトワン

2016年11月10日 | 旅行記

10日ほどネパール旅行に出かけていました。この間ブログを更新しませんでしたので、立ち寄っていただいた方には無駄足を踏ませた?かもしれません。

旅の間はフェイスブックに写真を投稿していました。フェイスブックは写真の画素数を気にせずに投稿できるので便利なのです。弁解する訳ではありませんが。

さてカトマンズに到着した10月31日はその足で古都バクタプルにあるHeritage Hotelに向かいました。ホテルからは歩いて世界遺産のバクタプル市街にいけるので便利なホテルです。バクタプルの広場の一つトウマディー広場には祭り(ティファール祭り)のため多くの人が集まっていました。

以外に人が少なかったのはネワール彫刻の傑作と言われている孔雀の窓の周辺でした。

地元の人は祭りでも奥まった路地にあるこの彫刻までは来ないのかもしれません。店先には所狭しと木彫り・焼き物などの小さな象や器が沢山並んでいました。

カトマンズからチトワンに向かう途中で支援先の小学校に立ち寄りお土産の文房具や日本の手作りの布バックを子供たちにあげました。子どもの中には思わずはっとするような美人がいます。

チトワン自然公園ではカヌーによるワニ見学や象の背中に乗ったジャングルツアーが人気のアトラクションです。大きなワニを身近に見ることができます。

カヌー下りの最後の場所からは8千メートル峰のマナスルがよく見えました。水着を手元に置いていなかったので、私が挑戦するのは次回以降になります。

200円ほど払って象の背中に乗るというのも人気がありました。

象の背中に大人4人が座ります。象の背中は揺れて乗り心地はよくありません。

こうして旅は半分過ぎていきました。

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