金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

メタ(フェイスブック親会社)の好決算から日本のSNSをちょっと考えてみました

2024年02月03日 | デジタル・インターネット
 今週発表された四半期決算によるとメタ(Meta Platforms)は売上・利益とも事前予想を上回る好調ぶりで、さらに初めて配当を実施するというニュースも好感され、株価が2割アップと躍進しました。
 私は山の会などでフェイスブックをただで利用していますから、メタには随分お世話になっています。メタの収入源は企業広告ですが、フェイスブック経由で商品を買うことはほとんどありませんから、メタにとってはありがたいユーザーではないでしょうね(笑)。
 フェイスブックは、日本の5大SNSの一つで日本国内のアクティブユーザー数は26百万人です。実名登録制でビジネスユーザーが多いのが特徴です。世界の月間利用者数は29.1億人と世界的には圧倒的に利用者が多いSNSでは日本では利用者は減少傾向にあります。
 メタはIstagramも運営しています。こちらの日本のアクティブユーザー数は33百万人で、世界の月間利用者数は14.8億人です。 フェイスブックと較べると日本人のインスタ好みの傾向がよく分かりますね。
 SNSに関する日本の特徴はツイッター(現在の「X」)の利用率が1位という点です(「暴走する脳 生贄探し」 中野信子・ヤマザキマリ著より)。中野さんによると日本以外ではフェイスブックやインスタグラムが利用率1位ということです。なお日本で一番ユーザー数が多いSNSはLINEです。ただしLINEはクローズドツールで「連絡ツール」として定着しています。従って中野さんはLINEをフェイスブックと同列のSNSとは考えなかったのでしょうね。
 中野さんとヤマザキさんは「日本で実名制のフェイスブックが好まれず匿名のツイッターが好まれる理由は、匿名で人格を変え、ふだん言えないことをツイッターで言っている」「フェイスブックのほうがきちんとした文をとうこうしなければならない感じがする」と解釈しています。
 匿名性・俳句的短文性・写真というビジュアル性好み論理的表現嫌いという日本人の特性がフェイスブックが日本で伸び悩む背景なのでしょうね。
 それが良いことなのかどうかはまた別の議論でしょうが、事実として理解しておくことは必要でしょうね。
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米、1月の強い雇用統計で利下げ観測後退するも株は堅調

2024年02月03日 | 投資
 昨日(2月2日)発表された米国1月の雇用統計では驚くほど強い数字がでた。1月の非農業部門雇用者数は事前予想を倍近く上回る353千人で、12月の数字も216千人から333千人に上方修正された。
 失業率は前月と同じ3.7%だった。
  雇用市場が極めて堅調なことを受けて、3月に連銀が政策金利を引き下げる見込みは大幅に後退した。WSJはCMEグループの「1カ月前は3月の金利引き下げ確率は80%近かったが、今週木曜日までに38%に低下し、昨日20%近くまで下落した」というコメントを紹介している。
 金利引き下げの先送りは、株式市場にマイナスと思われる可能性もあったが、株価は堅調に推移し、S&P500は1.1%上昇し、高値を更新。ダウは0.3%, ナスダックは1.7%上昇し、3市場とも4週連続で上昇を記録した。
 株価を押し上げた要因は、前日決算を発表したフェイスブックの親会社メタやアマゾンの株価が各々20%、7%上昇したことにある。
 株式市場は「連銀の金利引き下げが先送りされても、景気は堅調でリセッションリスクは低い。つまり堅調な雇用という経済全般にとって良いニュースは株式市場にも良いニュース」と判断したと思われる。
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米国株、1月末の「連銀売り」から反発。ダウは新高値へ

2024年02月02日 | 投資
 昨日(2月1日)米国株は大幅に反発した。
 1月のFOMCの後のパウエル連銀議長の発言から金利引き下げ時期が先延ばしになるだろうと判断した投資家は大きく売り込んだ。
 1カ月前の時点ではトレーダーたちは連銀が3月に利下げを行う確率は90%近いと織り込んでいいたが、現在ではその確率は40%に低下している。
 昨日株価が大幅に反発したのは、売り込み過ぎというオーバーリアクションに対する反動が大きい。
 ダウは昨日1月末の下げを完全に取り戻し高値を更新した。S&P500とナスダックはまだ下げを取り戻していないが、先物市場を見るとそれぞれ上昇しているので、じりじりと回復していくと期待している。
 時間外取引を牽引したのは、好決算と初めての配当を発表したフェイスブックの親会社Metaだった。また同社は500億ドルの自社株買いプログラムを承認した。同社株は発表後14%上昇。また好決算を発表したアマゾン株も7%上昇した。
 FOMCやIT大手の決算発表で振幅が予想された週も半ばは終わり、今日の雇用統計発表を待っている。ダウジョーンズの予想では、1月の非農業部門雇用者増は185千人で失業率は12月より0.1%高い3.8%となっている。

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ジェロントロジ―(老年学)の箴言集㉙ Small wins drive performance

2024年02月01日 | ライフプランニングファイル
 Small wins drive performanceは直訳すると「小さな勝利が業績を押し上げる」ですが、広く「小さな成功体験がパフォーマンスを向上させる」と理解して良いでしょう。この言葉はビジネススクールなどで、従業員のモチベーションを高める方法として論じられるようです。小さな成功体験がモチベーションを高め、やがて大きなビジネスに繋がっていくという考え方です。
 小さなことでもうまく行くと気分が良くなりますね。この考え方をシニアの日々の生活の中に取り入れてみてはどうか?というのが今日の提案です。
 たとえばスポーツクラブで運動をする時、ちょっと高めだけれど達成できそうな目標を設定してみましょう。たとえばトレッドミルでランニングする時、いつもより少し速度を上げて同じ距離を走る、あるいは同じ速度でいつもより少し長い距離を走るなどです。
 筋トレでは持続的に少しずつ負荷(おもりの重さ)を増やしていき、そのレベルをこなすことで小さな勝利を実感するのも良いと思います。
 筋トレには「過負荷の原則」という原則があるそうですね。これは「慣れてしまった刺激では体は反応しない」という原則で、筋肉を増強するには慣れを超えた負荷が必要ということです。
 筋肉だけでなく、知的活動を含めて、やる気を実感するには、小さな目標でも達成し、パフォーマンスの向上を実感することが大切だと思います。
 そのためには努力すれば成果が実感できるフィールドを見つけて、そこで具体的な目標を立て、その目標達成を目指すことが大切だと感じました。 
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