今週発表された四半期決算によるとメタ(Meta Platforms)は売上・利益とも事前予想を上回る好調ぶりで、さらに初めて配当を実施するというニュースも好感され、株価が2割アップと躍進しました。
私は山の会などでフェイスブックをただで利用していますから、メタには随分お世話になっています。メタの収入源は企業広告ですが、フェイスブック経由で商品を買うことはほとんどありませんから、メタにとってはありがたいユーザーではないでしょうね(笑)。
フェイスブックは、日本の5大SNSの一つで日本国内のアクティブユーザー数は26百万人です。実名登録制でビジネスユーザーが多いのが特徴です。世界の月間利用者数は29.1億人と世界的には圧倒的に利用者が多いSNSでは日本では利用者は減少傾向にあります。
メタはIstagramも運営しています。こちらの日本のアクティブユーザー数は33百万人で、世界の月間利用者数は14.8億人です。 フェイスブックと較べると日本人のインスタ好みの傾向がよく分かりますね。
SNSに関する日本の特徴はツイッター(現在の「X」)の利用率が1位という点です(「暴走する脳 生贄探し」 中野信子・ヤマザキマリ著より)。中野さんによると日本以外ではフェイスブックやインスタグラムが利用率1位ということです。なお日本で一番ユーザー数が多いSNSはLINEです。ただしLINEはクローズドツールで「連絡ツール」として定着しています。従って中野さんはLINEをフェイスブックと同列のSNSとは考えなかったのでしょうね。
中野さんとヤマザキさんは「日本で実名制のフェイスブックが好まれず匿名のツイッターが好まれる理由は、匿名で人格を変え、ふだん言えないことをツイッターで言っている」「フェイスブックのほうがきちんとした文をとうこうしなければならない感じがする」と解釈しています。
匿名性・俳句的短文性・写真というビジュアル性好み論理的表現嫌いという日本人の特性がフェイスブックが日本で伸び悩む背景なのでしょうね。
それが良いことなのかどうかはまた別の議論でしょうが、事実として理解しておくことは必要でしょうね。