一昨日、大衆文学研究賞贈呈式の会場に行く前、銀座の京橋のINAXギャラリーに寄って「種子のデザイン」展を見ました。
これは友人の小泉さんに教えてもらい、ぜひ見たいと思っていたもの。
これは友人の小泉さんに教えてもらい、ぜひ見たいと思っていたもの。
タイトルどおり、植物の種子の形を見せる企画ですが、移動戦略にしたがって――
- 風に乗って旅をする
- 漂流する冒険者たち
- 動物との巧みな駆け引き
「風に乗って……」では、熱帯のつる植物アルソミトラの種子にうっとり。まるで「ナウシカ」のメーヴェのような形をしています。半透明の羽の部分が繊細で美しい。
アオギリがこんな種子をつけるのか、と驚いたりもしました。
風で散る種子の模型もあって、会場で飛ばしてみることができます。
「漂流する……」では、なんといってもフタゴヤシでしょう。世界最大の種子。2つの殻がくっついたような格好をしていました。
「動物との……」は、要するにひっつき虫のたぐいですが、「ライオン殺し」なんていう、撒きビシの巨大なやつみたいなのもあります。
あと、自力で弾き飛ばす蒴果も展示されていて、とにかく面白い。
植物は思考能力などないように思われていますが、長年の進化の過程で巧妙な戦略を見出していることがわかります。つまり、世代を重ねながら「思考/試行」しているんですね。考えるのは脳ミソだけの仕事ではないのだ。
「種子のデザイン」展は2月25日(土)まで(日曜・祝日は閉館)。入場無料。