惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

「名曲のたのしみ」

2012-12-30 20:19:01 | アート・文化
 朝から降りだして、終日の雨となりました。

 午後は年末恒例、台所磨き。シンクとレンジ周辺の汚れをゴシゴシと落としました。
 お歳暮に某所からダスキンの家庭用クリーナーセットを頂戴していたので、それを使うと油汚れがみるみる取れました。さすが掃除のプロの使う品。オレンジオイル配合というのが良いのかな。

 掃除の際、NHKFMラジオの「名曲のたのしみ・最終回スペシャル」をつけました。ご存知、吉田秀和さんの案内によるクラシック音楽の番組。
 冒頭の説明によると、放送開始は1971年4月11日。以来2000回以上の放送のうち、NHKにテープが残っているのは四分の一程度。しかし、リスナーに呼びかけることで、全体の82パーセントに当たる1692回分が再現可能になったとか。

 つまり、多くのリスナーが録音して繰り返し聴き、しかもずっとテープを残していたということですね。凄い番組だったんだ。
 曲を聴きたいだけなら、こんなことにはならなかったでしょう。つまりは吉田先生の声と話を聴きたかった。「名曲のたのしみ」は「名解説のたのしみ」だったんですね。

 今年は吉田秀和さんのほかに、丸谷才一さんも亡くなられました。偉大な教養人たちが消えてゆく。

 〈小説推理〉2月号発売中。担当しているSFレビューで次の4作を取り上げています――

  • ジョン・スコルジー『アンドロイドの夢の羊』(内田昌之訳、ハヤカワ文庫SF)
  • ロバート・チャールズ・ウィルスン『ペルセウス座流星群 ファインダーズ古書店より』(茂木健訳、創元SF文庫)
  • R・A・ラファティ『昔には帰れない』(浅倉久志+伊藤典夫訳、ハヤカワ文庫SF)
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 今号ではいつものレビューのほかに「年間ベスト5」も書いています。よろしければ立ち読みなどなさってください。