ふと思い立って仕事部屋の床に積み上がっている雑誌の整理をしました。明日は古紙回収の日なので、ちょうど良いタイミング。
連載があって毎月送られてくる雑誌は号数が揃っています。新古書店あたりに売れば良いようなものですが、自分の原稿や気になる内容のページは切り取ってしまうので、そうもゆきません。やはり資源ゴミにするしかない。
一応、内容を確認しながら捨てるのですが、送られてきたものとはいえ、きちんと読んでいないページがほとんどであることに後ろめたさを覚えます。ただね、全ページをめくりはしてあるのです。なんだか申し訳ない気がして、送られてきた出版物は、読めないまでも、すべてそうします。
昔は、買った雑誌は全ページに目を通し、場合によっては2度も3度も読み返すことさえありました。
今でもそんな読み方をする人がいるのでしょうか。お気に入りの部分だけを読んで、あとは無視することが多いのではないかな。
出版不況とはいっても、書店には雑誌や本が溢れています。どれだけがきちんと読まれるのか、考えると、空恐ろしい気になってきます。
〈ナンクロメイト〉1月号発売中です。担当している新刊紹介欄で次の3冊を取り上げています――
- 石川幹人『超心理学 封印された超常現象の科学』(紀伊國屋書店)
- 高千穂遙+一本木蛮『じてんしゃ日記 2012』(早川書房)
- 筒井康隆『ビアンカ・オーバースタディ』(星海社FICTIONS)