朝からしとしと小雨の一日。
これはもう梅雨の走りですね。梅雨入りも1週間から10日ぐらい早まりそうな予感。今年の梅雨はどんな降り方になるのでしょう?
仕事の関係もあって、ボブ・ディランの「はげしい雨が降る」を聞きました。
ディランのごく初期のこの名曲が呉明益『複眼人』(小栗山智訳、KADОKAWA)の巻末近くに登場したのには驚きました。
登場人物たちが歌うのですが、最初は「なぜこの歌が?」と思ったものの、間もなくして、この作品にぴったりだと思えてきました。もしかすると、呉明益さんは書いていて、この歌からもインスピレーションを得たのかもしれません。
幻想的、黙示録的なこの歌と、小説とはよく響き合っています。
これから書評を書くつもりなので詳しくは書きませんが、『複眼人』が2011年に発表さたのは何か運命的なものがあったように思えてなりません。もちろん、作者は執筆中に東日本大震災のことを予感していたわけではないでしょうが。