金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
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豪華ホテルはソフトターゲット

2008年12月01日 | 社会・経済

防御が少なく、テロなどが攻撃しやすい標的をソフトターゲットと呼び、軍事施設のように攻撃しにくいターゲットをハードターゲットと呼ぶ。先週インドのムンバイで起きた大規模なテロはまさにホテルというソフトターゲットを狙ったものだ。

今日ニューヨーク・タイムズを読んでいたら、豪華ホテルはテロからの防御が難しいという主旨の記事が出ていた。こういう記事は真実だとしても自己実現予言的で、あらたなテロと呼びそうで気になる。自己実現予言とは政治学の用語で例えば財務省の高官がある銀行の破綻を示唆すると、預金取り付け騒ぎが起きて結果として銀行が潰れるように予言がある結果を招いてしまうことを指す。

ホテルとテロに話を戻すと、今回テロの攻撃を受けたタージマハールのような豪華ホテルは構造上テロリストから見ると攻撃を仕掛けやすいと専門家は言う。例えばホテルはアトリウムという吹き抜け構造を持っているが、テロリストはアトリウムの上部に上ってそこから自動小銃を乱射している。丈夫な壁なども警察隊に対する防御壁になる。またホテルの複雑な構造は、下見をしているテロリストには有利に働くが、構造を知らない警察隊には不利ということだ。

大昔、カラコルム登山の前後にエアコンのないパキスタンの安宿を転々としたことがあった。これならこそ泥に入られたり、虫に指されるリスクはあるが、テロにあうリスクは低そうだ。とはいうものの、若い時だからできた話でありテロを避けるためアジアでは安宿にとまろうという提案もできない。大変な時代になったものだ。

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