クリスマス明けの昨日(12月26日)米国株は大きく反発した。ダウは1,086ドル(4.98%)上昇。クリスマスイブの大暴落を帳消しにした。
ダウもS&P500も10月の高値から20%近く下落して弱気相場入り直前だったが、崖っぷちで一旦踏みとどまった。
一旦の書いたのはこの先どちらに転ぶかまだ分からないからである。
この辺りで米国株が底入れしそうだという見方もある。その根拠は景気は堅調で雇用市場も極めて堅調で来年リセッションに入る可能性は低いというものだ。実際クリスマスシーズンの小売売上高は好調で現在までのところ前年売上高を5%以上上回っている(除く自動車)。
一方弱気の材料も多い。連銀が来年も政策金利を引き上げる可能性が高いことに対する懸念だ。またトランプ大統領のパウエル連銀議長に対する「口撃」も気になるところ。
もっとも昨日ハセット大統領経済諮問委員会委員長がパウエル議長のポジションは100%安全と発表したことは市場に安心感を与えたが。
米中貿易摩擦や米国政府機関の一部閉鎖なども不安材料だ。政府機関の一部閉鎖はメキシコ国境に壁を作る予算に固執するトランプ大統領と反対する民主党議員が妥協点を見いだせないことにある。
こうしてみてくると現在の不安材料の多くはトランプ大統領が震源地である。私はトランプ大統領のすべての政策が悪いとは考えていない。たとえば中国に対するハードポジションの中、著作権侵害に対する攻撃などは正しい政策だと思っている。一方大統領の連銀議長に対する「口撃」はまずいと思うが・・・
あと数日で今年も終わり。新しい年が始まる。新しい年も市場はトランプ大統領に振り回されるだろう。
トランプの言動が生む市場のボラティリティを資産運用のチャンスととらえるか?
あるいは一種のノイズととらえて経済のファンダメンタルズを信頼するか?
はたまたトランプの言動で大きく変動するポートフォリオの価値に不安を感じるか?
いずれにせよ来年もしばらくの間はトランプが震源地だろう。