金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

高齢者、シニア、どう呼ばれるのが良いですか?

2019年11月25日 | ライフプランニングファイル

 巷(ちまた)に外国語があふれています。また外国語の頭文字を繋いだ略語も良く使われます。使っている人も元の言葉の意味を忘れて使っている場合もあるようです。これはホントの話ですが家内が友人たちと「JAって何の略?」という話になった時ある人の答は「JAPANのJAよ」というものでした。本当はJAはJapan Agriculture Cooperative 農協の略ですが。

 そもそも何故農協をJA (Japan Agriculture)と呼び、旧住宅公団をUA(Urban Renaissance )と呼ぶ必要があるのか理由が分かりませんね。強いて言うと日本語には古いイメージがあり、英語には何かさっぱりした新しいイメージがある、ということなのでしょうか?

 高齢者についてもシニアという呼び方があります。これも英語の方が洒落たイメージがあるからシニアという言葉が選好さされる場合があるようです。だがもう少し深く考えるとシニアにはある種の「尊敬の念」がこもっていると私は考えています。

 SeniorのSenは「老齢の」という接頭語でSenatorという言葉にも使われています。Senatorは上院議員でその語源はローマの元老院Senateにあります。元老というのは、経験豊富な政治家に対する尊敬の言葉ですね。

 Seniorには「老齢の」という意味以外に「上級の」という意味があります。Senior managerというと上級管理者。概ね部長クラス以上を指す言葉と考えて良いでしょう。

 つまりシニアという言葉には、年の功を経て熟達した人というイメージがあるのです。

 本来漢字の「老」にも「老成」など年の功を経て成熟したイメージがあったはずなのですが、「老人」などという場合はあまり尊敬の念は伴っていないような気がします。

 私は何でもかんでも英語を使う風習には反対なのですが、ことシニアに関しては上記に理由から積極的に使おうと考えています。

  

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「フレイル」を可視化すると・・・

2019年11月25日 | ライフプランニングファイル

今日(11月25日)読売新聞朝刊一面が「フレイル」問題を取り上げていた。フレイルFrailは虚弱を意味する英語で「高齢化に伴い筋力が低下し運動機能が低下する」現象を指す。

 フレイルという英語が一般的に使われているように、フレイルの研究もアメリカで進んだ。読売新聞の記事は「フレイルの兆候に気づかない人は多い。まだ大丈夫と思っている時期から予防に向けた行動を起こしてほしい」という専門家の意見を載せている。

 フレイル問題で先行するアメリカの病院のアドバイスはもっと実際的だ。

 ジョン・ホプキンス病院のHPを見ると以下の4項目の内3~4項目に該当するとフレイルに陥っている可能性があるという。

  1. 意図せずに過去1年間で約4.5㎏(10ポンド)体重が減少した場合
  2. 自ら弱くなったと感じる場合。例えば支えなしに自立することができない場合
  3. 疲労感を感じる場合。例えば週3日以上の勤務が困難な場合
  4. 活動レベルが低下している場合。正式な運動に加えて家事雑用、趣味活動などの活動レベルが低下している場合
  5. 歩行速度が低下した場合。歩行速度が1時間に2.7㎞を下回る場合(原文は15フィート歩くのに6,7秒以上かかる場合だが分かり易い表示に変えた)

 アメリカ人は何事も具体化することを好むが、フレイルの兆候もこのようにすると可視化して、一般人にも分かり易くなる。このような兆候を感じた人はかかりつけの医者に相談しなさい、とジョン・ホプキンス病院は述べている。

 フレイルの兆候発見を可視化した後の問題は如何にフレイル状態に陥るのを回避するか?ということだ。

 ここでもジョン・ホプキンス病院の示唆は具体的で「1日当たり女性は46g、男性は56gの筋肉を育てるたんぱく質を取りなさい」と述べている。

 読売新聞は良いテーマを取り上げながら、突っ込みが足りなかった。もっともこれは同紙の突っ込みが足りなかったのか、日本には元ネタを提供するような研究機関がなかったのかどうかは分からないが。

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