ロシア軍が大隊戦術群 Russian battalion tactical group をドンバス地方に集めている。大隊戦力群というのは、防空、砲兵、工兵、後方支援などで構成される部隊でウイキペディアによると1大隊戦略群の兵員数は600名から800名だ。
米国国防省の高官によるとロシアは11大隊戦術群を追加でドンバス地方に投入し、全体では最大76戦術群が集結しているということだ。
ウイキペディアの数字を利用すれば、最大兵員数6万人。また各戦略群は10台の戦車と40台の歩兵戦闘車を持っているというから、車両数は全部で3,800台になる計算だ。
大変な勢力だがこれだけの大部隊を安全に展開するには制空権の確保が必須だ。この地域はロシア本国に近いので制空権は確保していると思うが、先日黒海艦隊の旗艦モスクワがウクライナのドローンを組み合わせたミサイル攻撃で撃沈されたことを見るとロシアの防空体制が万全かどうか疑問が残る。
もしウクライナ側のドローン(無人攻撃機)を含む飛行武器があれば、大集結した車両部隊は願ってもない標的だ。何故なら先頭車両と後尾の車両を破壊するだけで大部隊を足止めできるからだ。
もしこのような対抗戦術を準備した上でウクライナがロシア軍のドンバス集結を誘い、それを撃破したすれば戦史に残る戦いになるだろう。
ところで米国防省は4機の貨物機で追加的な軍事物資をウクライナに送り、大型火器の使用方法の訓練を始めるようだ。
その訓練の中にロシア軍を大集結させてドローン攻撃で襲うというシナリオが入っていれば面白いと思うが、如何なものだろうか?