金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

日本語ボランティア、教えることは学ぶこと

2022年04月24日 | うんちく・小ネタ
 コロナ感染拡大が緩やかに収まる傾向に向かう中、地元の外国人に日本語をボランティアで教えるプログラムでも少しずつプログラムに参加する外国人の方が増えています。
 私も週2回程度数年日本で暮らしている外国人の方と日本語レッスンのお付き合いをしています。
 日本語をレッスンする、といっても私は日本語教育を専門に学んだこともありませんから受講者の質問にタジタジすることも多いのです。
 一例では「のに」というのはどうゆう意味?どういう使い方をするの?と質問されたことがあります。オリジナルの文章は「レポート、今日の4時までに出さなきゃいけないのに。(プリンターが壊れていて)困っちゃう。」というものです。一般に「のに」は英語のbutつまり逆接を意味すると考えられます。たとえば「天気が良いのに寒い」Weather is nice but coldという具合です。でもこの場合は単純な逆接ではなく、想定外の事態が起きて困惑している状況を表しています。このような解釈は状況毎に変わります。
 我々はほとんど考えることなく「のに」のような言葉を使っていますが、改めて聞かれると結構頭を悩ます場合がありますね。
 私は最初に「僕は日本語の文法の専門家ではないから分からないことがあったらドンドングーグルで確認するね」と断りを述べています。
 社会学者の上野千鶴子さんは「男おひとりさま道」という本の中で「世代の違う友人は異文化を運んでくれるから世代の違う友人を求めなさい。でも説教はタブー。教えるとは相手に教わる気持ちがあるときしか成り立たない」と述べています。
 日本語ボランティアは世代の違う若い外国人の方に日本語を教えるプログラムなので、異世代・異人種の文化を一度に学ぶことができるのですが、その手前で自分でまず日本語を勉強するチャンスになりますね。
 「教えることは学ぶこと」という原点に戻ると肩の力が抜けてボランティア活動が楽しくなりますね。
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ロシアの野望とウクライナ財政支援の重荷

2022年04月24日 | ニュース
 海外メディアによると、ウクライナのゼレンスキー大統領が米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官が今日にもウクライナを訪問すると発表した。米国側はノーコメントだが。WSJもゼレンスキー大統領の話としてこのニュースを取り上げている。まず間違いのない話だろう。
 ウクライナの東部から南部で攻勢を強めるロシア軍に対し、ウクライナ軍は武器弾薬不足が顕著になってきたので、米国のトップレベルの高官が何らかの具体的な支援策を打ち出すものと思われる。それがロシア軍の軍事行動にどのような影響を及ぼすかは分からないが。
 幾つかの情報源によるとロシアの狙いの一つはウクライナの南のモルドバ(旧ソ連の構成国の一つ)の中のトランスニストリアというロシア語を話す住民の多い地域の併合を目指し、ウクライナ南部のオデーサへの侵攻だという。
 もしこれが本当だとすると、これから予想されるドンバスでの大部隊の戦闘の結果がプーチンの野望を挫くかどうかの重要な鍵となる。ブリンケンやオースティンもその覚悟でキーフに行くのかもしれない。
 ところでウクライナのシュミハリ首相は世銀のフォーラムでウクライナは毎月50億ドルの支援が最低5ケ月は必要で、破壊された国土の復興に6,000億ドルは必要だと支援を要請した。
 欧州復興銀行のトップは、第二次世界大戦後のマーシャルプランのような復興プログラムが必要だろうとコメントしている。
 基本的な疑問だが、プーチンはかなりの勉強家だという話だが、クラウゼヴィッツの戦争論は読んでいるのだろうか?
 クラウゼヴィッツの戦争論の神髄は「戦争という暴力をふるうのは政治的な目的を達成する」ことであり、「政治的目的の価値以上に被害が甚大になる殲滅戦争を避ける」ことにある。ただし現実の戦争では無意味な殺戮が行われるのだが・・・
 仮にロシアがウクライナを占領しても、ロシアの経済力では絶対にウクライナを復興することはできない。ということはプーチンの戦争目的は初期の段階で既に破綻していたと私は考えているのだが如何なものだろうか?

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