ドコモ口座の不正事件がキャッシュレス事業に冷や水を指す懸念がでている、という記事があった。
ドコモも問題は、ドコモが口座数獲得を優先し、本人確認を怠ったためだ。キャッシュレスやフィンテックによる安い送金手数料による送金を拡大するためにはフィンテック企業による口座開設を認め、金融業務の裾野を広げる必要がある。
だが本人確認を軽視した口座開設は詐欺やマネーロンダリングの温床になりかねない。
私は金融取引にかかわるすべての口座開設にマイナンバーの登録と写真による本人確認を義務付けるべきだ、と考えている。
その具体的手法は次のようなものだ。これは最近外貨送金取扱大手のTransferWiseで口座開設を行った時経験したものだ。
①口座開設には「マイナンバーカード」「運転免許証」「パスポート」の表面・裏面および側面(厚さを確認)の写真を撮り、TransferWiseのHPからアップロードする。表面の写真については、TransferWiseから送られてくる4桁の番号を紙に書き、その番号を入れた写真を撮る必要がある。
②次に上記4桁の番号を書いた紙を胸のあたりにおいて自撮りする。そして自撮りした写真をTransferWiseのHPからアップロードする。
③口座開設にマイナンバーカードを利用する場合は、これで終わりだが「運転免許証」「パスポート」を利用する場合は「マイナンバーカード」または「マイナンバー通知書」の表裏の写真をHPからアップロードする。
④以上の作業を30分以内に終了する。
つまり口座開設には「写真付きの公的証明書」「その写真と照合するセルフィ―画像(自撮り写真)」「マイナンバー」が必要な訳だ。
これだけの作業をNGなしにスマートにこなすには、かなりスマートフォンの操作に慣れている必要があると思う。実際私は「マイナンバーカードの側面(厚み)を撮る」写真でNGを食らった。
家内は別の取引でマイナンバーカードの側面写真を求められうまく行かず断念したことがあるようだ。
つまり「インターネットによる本人確認は手間がかかる」のである。だがその手間をかけないと安全な取引が行えないことをサービスを提供するフィンテック企業もユーザも理解する必要があるのだ。
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