ゴールデンウィークが終わると夏山のシーズンがやってきます。山好きの人はそろそろ夏山登山の計画を考え始めているでしょう。昨今は人気の山小屋に登山客の予約が殺到して希望通りに予約が取れないケースも増えています。
早目云々の予約が望まれますね。ところが早い予約をすると予約は取れても悪天候で希望通り登山ができないこともありますね。登山は自然相手のスポーツですからそれは止むを得ないのですが、登山計画を作る幹事の皆さんとしては、できるだけ「科学的なデータ」に基づいて登山予定日を選びたいですよね。何故なら「科学的な」あるいは「統計的な」データを活用することで幹事さんの計画を正当化できるからだと私は考えています。
じっさい私は今年の7月に北アルプス雲ノ平登山を考えていてその日程をグループに提示する準備をしているのですが、気象庁が発表している過去の降水データをベースに富山地方の過去の日別降水状況を可視化してみました。
下のグラフは過去20年平均と5年平均の6,7月の富山の日別降水量を棒グラフ化したものです。
雲ノ平に近い山間部の降水データを集めたかったのですが、入手できなかったので富山のデータを使用しました。
このグラフから次のことが分かりました。
1)過去20年の平均に較べて過去5年の平均の方が降水量が増えている。
2)7月は4~5日頃をピーク雨が多いが、中旬に降水量が減り、下旬にまた増える傾向がある。
次に過去5年について年別のデータを折れ線グラフにしてみました。
過去5年の傾向も7月の早い時期と下旬に降水量が多く、中旬は比較的降水量が少ないことを示していました。
ということで今年の雲ノ平は7月中旬で考えたいと思います。
もちろん過去データだけで長期予測を行うことはできません。
でもそれなりに説得力はあると思いますよ。
データの取得はそれほど難しくありませんよ。
下記の気象庁ホームページからデータをエクセルに取り込み、若干の加工を行うと可視化することができます。
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