10月26日ネパール滞在の最終日(翌日は昼前に帰国便にチェックイン予定)。
日本語の上手なガイドの案内で、スワヤンプナートSwayambhunath寺院・カトマンズのダルバール広場・ボダナートBoudhanath寺院を見学した。
スワヤンプナート寺院は、町の西約2㎞の丘の上に立っている。正面の365段の石段を登ると1年分のお参りの効果があるというが我々は車で裏門へ。
ストゥーパの前には大きな金剛杵ドルシェが安置されている。これは日本の密教では五鈷といっているものだ。
その周りで猿がお供えの米粒などを食べている。このお寺の別名はMonkey Temple。とにかく猿が多い。猿はおとなしく非常に人に慣れている。ヒンドゥ教では猿は聖獣なので、誰も危害を加えないから安心しているのである。
仏教徒のガイドは非常に仏教に詳しく、釈迦の基本的な教えである四諦・八正道について詳しく説明してくれた。
ネパール仏教が仏教伝播の中でどのような位置を占めるのかは知らないが、釈迦が生まれた国だけに釈迦の教えをそのまま受け止めている、と私は感じた。ガイドは「貪欲を捨てて、叡智に目覚めると誰でもお釈迦様=覚者になれますよ」と教えてくれた。
スワヤンプナートの後はカトマンズの中心にあるダルバール広場に向かった。
地元の人・観光客・鳩などが沢山いて誠に賑わしい場所だ。
ここはヒンドゥ教の街。シバ神の化身であるカーラ・バイラヴという恐怖の神が祭られている。恐怖の神というが童話的でかわいらしい。
ただしこの神の前でウソをつくと即座に死んでしまうと信じられている。
クマリの館に行き、今年3歳でクマリになったばかりの清(聖)少女も見た(撮影は厳禁)。
2年前の地震で破損した建物が多く、復旧作業は中々進んでいないようだ。
ダルバール広場のレストランで昼食。土産物のお茶などを買ってから、最後の訪問場所ボダナート寺院に車で向かった。
私はこの寺院にくるのは3度目だが、その時々に新しい発見がある。
今回見たのはストゥーパの外側の寺院にあった弥勒菩薩像だった。
弥勒は将来の仏であり、釈迦は現在の仏である、とガイドが教えてくれた。「では過去の仏さんは?」と聞くと沢山いるという答が返ってきた。
この世界最大のストゥーパには、多くのチベット人仏教徒・東南アジアの仏教徒がお参りにくるという。
ある伝説によると寺院を建設したのは、一人の寡婦で、彼女は王様に寺院を建設するので、土地が欲しいと願い出た。王様は「牛の皮一枚分の土地を与える」という条件で寺院の建設を認めた。寡婦は牛の皮を細かく裂いて糸状にしてその糸で囲んだ土地を約束だから欲しいと王様に願い出た。大臣はこの申し出に反対したが王様は約束だからと土地を与えたという。その後お寺は寡婦の4人の息子により完成されたという。
このような話を聞きながらの見学は興味深いが、次第に疲れてきた。
仏教史やネパール文化に深い関心があると身の入り方も違うのだろうが。
それでも何回かネパールに来ていると少しづつ分かってくることもある。
来年はブッダ生誕の地ルンビニに行き、仏教の勉強をしながらネパールの旅を深めようと思いながら、旅を締めくくった。
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