日経新聞(8月1日)に「証券会社4-6月の個人営業部門の収益に急ブレーキがかかっている」という記事がでていた。
膠着相場で個別株の売買が細っている上、コスト意識に目覚めた個人投資家が信託報酬が低いインデックス運用にシフトしていることが原因のようだ。
個人投資家がコスト意識に目覚めETF(上場型投信)などインデックス運用に向かうことは正しい資産運用の方向であり歓迎するべきいことである。
現在の日本の長期金利は0%から0.1%程度。資産運用の長期目標利回りは長期金利+アルファだ。アルファは株式運用で叩き出すが、精々2~3%である。
つまり超低金利下では金融資産を3%程度で運用できると御の字なのである(もちろんこれより高いリターンを上げる人もいるがそれは幸運の賜物でしかない)。
絶対的な利回りが低いので、信託報酬や販売手数料の投資リターンに占める比率は高くなる。
現在はリターンを求める攻めの時代ではなく、コストを抑える守りの時代なのだ。
こんな中でやってはいけないのが、テーマ型投信への投資だ。
もっとも言うは易く行うは難しだる。
やってはいけないことは百も承知しているが、それでも面白いと思って買った「ロボテクスファンド」(AI関連企業に投資するファンド)で私も苦い思いをしている。徹底的にパフォーマンスが悪いとすぐ損切りして他の投資に切り替えるのだが、水面から顔を出したり少し沈んだりしているのでついつい保有を続けている。
このようなパフォーマンスの良くないアクティブファンドは運用会社に運用報酬を払っているだけなので、手じまいするべきなのだ。
だが厄介なことに人間には失敗を認めたくない「認知バイアス」がある。心理学ではsunk cost (埋没費用)biasと呼ぶそうだ。
バイアスのないロボットならさっさと手じまいができるのだろう。ロボテクスファンドならぬロボット運用ファンドを買うべきだったのかもしれない(笑)。
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