福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

深山霧島

2006年05月14日 |   〇自然・動物

以前、九州の高山つつじである「深山霧島」を韓国語で
どう表現しようか、悩んだことがあった。

今日、大変参考になるフォトニュースを目にした。

満開を迎えた「ポンファ(烽火)山」の高山つつじの写真がそれだ。

韓国語では、一般のつつじである「진달래」と区別して、
高山つつじのことを「철쭉」と呼ぶことが多いのだが、そのことを
再確認させてくれた写真だった。

ちなみにポンファ山とは標高920mの山で全羅北道と慶尚南道の
境界をなす山だ。全羅北道南原市の郊外、智異山国立公園の
外郭に位置している。

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*ポンファ山の高山つつじ(連合ニュース)

■ 철쭉 만개한 남원 봉화산
高山つつじ満開、南原「烽火山」
(連合通信 5月14日)

흥부마을로 널리 알려진 전북 남원시 아영면 봉화산에
철쭉이 만개해 산 전체가 붉게 물들며 장관을 이루자
14일 휴일을 맞아 전국에서 수많은 등산객과 관광객들이
찾아 철쭉꽃을 만끽하고 있다.
フンブ(昔話の主人公)の村として広く知られている烽火山
(全羅北道南原市アヨン面)で高山つつじが満開を迎え、山全体が
紅く染まり壮観をなしている。休日となった14日、全国から数多くの
登山客や観光客が訪れ満開の高山つつじを満喫した。

(終わり)

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太白山脈

2006年05月14日 |  〇文化・歴史

朝鮮の解放(日本の敗戦)から米ソによる分割占領、そして
南北朝鮮の分断独立、さらには朝鮮戦争へと続く激動の時代を
背景に、左右のイデオロギー対立を超え、「民族」の視点で歴史を
見つめ直した骨太の長編大河小説が「太白山脈」だ。

80年代、韓国で空前絶後のベストセラー小説として大ヒットを
記録し、題名通り現代韓国文学史に君臨する一大山脈となり、
後に映画化もされている。

「反共」を国是としていた韓国で、パルチザン闘争を扱うこと自体、
非合法(利敵行為)すれすれの行為だったのだが、時代の流れと
国民的な人気が作品を後押ししたのだろう。

--- そして、その長編小説を書いた韓国の「国民作家」が
チョ・ジョンネ(趙廷来)氏だ。

小説も読んでいないし映画も見ていない「ヲタク」ではあるが、
さすがに小説の題名や作家の名前くらいは知っていた。

ところで、そのチョ氏が自らの出生の経緯に触れた記事を目にし、
今更ながらに日韓関係の奥の深さを思い知らされ、厳粛な思いに
打たれてしまった。


*韓国の「国民作家」チョ・ジョンネ氏(1943生):連合ニュース

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■ “내 아버진 대처승, 일제가 결혼 강요
… 난 그렇게 태어났다”

「父親は妻帯僧、日本が結婚を強制....そうして私が生まれた」
(朝鮮日報 5月12日)

・소설가 조정래씨의 사부곡
・小説家、チョ・ジョンネ(趙廷来)氏が亡き父親に捧げたエッセイ

‘일본은 식민지 조선에서 우리의 종교마저도 황국화
(皇國化)했다. 승려들을 일본식으로 결혼시켜 대처승으로
만든 것이다. 내 아버지는 그 포망에 걸려 스물 여덟 나이에
선암사에서 결혼식을 올린 최초의 승려가 되어야 했다.
…나는 그렇게 태어났고, 일본의 은혜에 감사하듯 ‘아리랑’을
썼다.’
「日本は植民地の朝鮮でわが国の仏教までも皇国化した。
僧侶たちを日本式に結婚させ妻帯僧にしたのだ。(※1)
私の父親もその政策の中で、28歳の時に仙厳寺で結婚式を
挙げた最初の僧にならなければならなかった。・・・そうして私は
この世に生を受け
、日本の『恩恵』に感謝するように
『アリラン』(※2)を書いた。」

(※1)現在においても、韓国仏教会の最大勢力である禅宗系の
「曹渓宗」では僧侶の結婚が認められていない。一方、僧侶の結婚を
認めている非主流の宗派も存在している。
(※2)植民地時代を背景に民族の受難と闘争の歴史を描いた
民族主義的な色彩の濃い長編小説。1994年作。

소설가 조정래(63)씨가 자신의 특별한 출생 배경을 밝히고,
선친 조종현(1906~1990)을 회고한 ‘두 가지 화두’라는
제목의 글을 공개했다. 그는 이 글에서 ‘인생살이 이렇듯
얄궂고, 미묘하다’며 일제의 식민정책 덕에 자신이 태어날
수 있었던 데 대한 복잡한 심경도 토로했다. 조씨는 12일
민족문학작가회의(이사장 정희성)와 대산문화재단(이사장
신창재)이 공동 개최하는 ‘탄생 100주년 문학인 기념
문학제’의 부대행사인 ‘문학의 밤’에서 이 글을 낭독할
예정이다.
小説家、チョ・ジョンネ氏(63)が自らの特異な出生の背景を
明らかにしながら、亡父チョ・ジョンヒョン(1906~1990)を
回顧した「二つの話題」という題のエッセイを公開した。彼は、この
エッセイの中で「人の人生とはこのように皮肉で微妙なものだ」と
述べ、日本の植民地政策のおかげで自分が生を受けることが
できた事実に対する複雑な心境を吐露
した。チョ氏は12日、
民族文学作家会議(チョン・ヒソン理事長)とテサン(大山)文化
財団(シン・チャンジェ理事長)が共同開催する「生誕100周年
文学者記念文学際」の公開イベント「文学の夕べ」で、この
エッセイを朗読する予定だ。

조정래씨의 선친 조종현은 ‘천지 개벽이야!/ 눈이 번쩍
뜨인다’로 시작되는 시조 ‘의상대 해돋이’를 쓴 시조시인이자
승려. 조씨는 이 글에서 퇴락한 양반 가문 장남으로 태어난
선친이 학업의 길이 막히자 당시 인재를 골라 신식 교육을
시켜주던 선암사에 들어갔다고 적었다. 선친이 여순반란
사건에 연루됐던 이야기는 장편소설 ‘태백산맥’에서 법일
스님을 통해 써냈다고 밝혔다.
チョ・ジョンネ氏の亡父チョ・ジョンヒョンは僧職に身を置きながら
「天地開闢だ!目がはっきりと覚める」で始まる時調「義湘台の
日の出」などを残した詩人。チョ氏はエッセイの中で、没落した両班
(貴族)一門の長男として生まれた亡父が、学業を続けられなく
なってしまい、当時、人材を選び新式の教育を実施していた
仙厳寺の門を叩いたと記している。亡父が麗水反乱事件(※)
関与した話は、長編小説「太白山脈」の登場人物である僧侶、
法一を通じて作品化したことを明らかにした。

(※)1948年10月、済州島の反乱を鎮圧するため派遣される
予定であった国防警備隊(韓国軍の前身)の一部が、駐屯地で
あった全羅南道麗水地域住民とともに起こした反乱事件。

조씨는 ‘아버지는 내가 시를 쓰기를 은근히 바랐다. 나도
시인이 되고 싶었다. 그러나 능력이 모자라 1년 시를
써보다가 소설로 미끄러졌다’고 회고했다.
チョ氏は「父は私が詩人になることを密かに願っていた。私も
詩人になりたかったが、能力不足だった。1年くらい詩を書いて
みたがうまく行かず小説に転向した」と回顧した。

(終わり)


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