夕刊の株式欄を見てまずびっくり。それから、大笑いしてしまいました。
東京証券取引所がシステムダウンしたため、午前中の取引はなし。それで株価がつかなかったんですね。株式欄に銘柄はズラリと並んでいるものの、値段の項目はすべて横棒「―」で埋められています。まったく意味のない情報を印刷した紙面になってしまった。
こんなことなら、「取引がストップしたため、証券情報はありません」とでも書いて、あとは空白にしてしまえばいいようなものの(インク代の節約になりますよねえ)、そうもいかなかったんですかね。ぎりぎりまで数字が入るのを待って、結局、間に合わなかったので「―」で埋めたのでしょう。
雑誌でも、原稿が落ちたからといって空白で(ページのノンブルだけ打って)、店頭に並ぶことはありませんものね。
ただし、筒井康隆さんが編集長をしていた〈面白半分〉でタモリさんの原稿が間に合わなかった時には、筒井さんが白いページのまま出してしまったことがあります。まあ、これは面白がっての確信犯みたいなもので、本職の編集者たちは「私どもはあんなことをするわけにはいきません」と羨ましがったとか。白いページを絶対に作ってはならないというのが、編集者の職業倫理なのでしょう。
「―」で埋め尽くされた株価欄は奇妙なものでした。前代未聞ではないかしらん。東証は絶対やってはいけないミスを犯してしまったようです。