爽やかな五月晴れ。連休最後の日にこんなお天気とは、皮肉なものですね。
つつじヶ丘の、以前、滑って転んだことのある遊歩道でカラスビシャクを見かけました。サトイモ科の多年草。
名前の由来は、この花を小さな柄杓に見立てたことによるのでしょうが、カラスが使うには小さ過ぎるかも。花の高さは20センチぐらい。スズメには大きすぎるので、ムクドリやツグミぐらいの鳥に持たせてみたい気がします。
奇妙な花のカタチはサトイモ科に特有で、外側の包(ほう)を仏炎包(ぶつえんほう)、中の、花のついた茎の部分を肉穂花序(にくすいかじょ)というのだそうです。用語が難しい。
地下の球茎を乾かしたものを漢方では「半夏(はんげ)」といい、嘔吐止め、咳止め、解熱などの効能があるそうです。
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