惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

烏柄杓

2008-05-06 20:46:18 | 草花
 爽やかな五月晴れ。連休最後の日にこんなお天気とは、皮肉なものですね。

 つつじヶ丘の、以前、滑って転んだことのある遊歩道でカラスビシャクを見かけました。サトイモ科の多年草。
Karasubishaku0805  名前の由来は、この花を小さな柄杓に見立てたことによるのでしょうが、カラスが使うには小さ過ぎるかも。花の高さは20センチぐらい。スズメには大きすぎるので、ムクドリやツグミぐらいの鳥に持たせてみたい気がします。

 奇妙な花のカタチはサトイモ科に特有で、外側の包(ほう)を仏炎包(ぶつえんほう)、中の、花のついた茎の部分を肉穂花序(にくすいかじょ)というのだそうです。用語が難しい。
 地下の球茎を乾かしたものを漢方では「半夏(はんげ)」といい、嘔吐止め、咳止め、解熱などの効能があるそうです。

 〈ナンクロメイト〉6月号発売中です。担当している新刊紹介欄で、次の3冊を取り上げました――

  • レイ・ブラッドベリ『猫のパジャマ』(中村融訳、河出書房新社)
  • 松本泰生『東京の階段』(日本文芸社)
  • 鴨志田穣『遺稿集』(講談社)
 『東京の階段』に掲載されているのは、都心の階段126。非常にローカルな案内に見えますが、文章、データ、写真ともに素晴らしく、階段鑑賞の見事な手引きとなっています。これを読めば、近所の階段を見る目が変わるはず。