〈新青年〉研究会の八本正幸さんがお作りになったDVDビデオ『鴉の肖像』を観ました。2002年に101歳で亡くなった探偵作家・渡辺啓助への生前のインタビューや偲ぶ会での関係者挨拶から、渡辺さんの人と作品を描き出すドキュメンタリー。
年老いた作家が、自分の人生を語る。それは作品と渾然一体となっているかのようだ。
作家として生きるとはどういうことなのかが強烈に伝わってきます。作品を生みだす不思議な生きものがいるかのような気がしました。
以前、井上光晴さんを撮った『全身小説家』(原一男監督)を観た時も、作家というのは奇妙な生きものだと思ったのですが、渡辺さんの場合はまた別の奇妙な……。
人間にとって、作品とは、仕事とは、何なのでしょう。
『鴉の肖像』について、詳しくはこちらを。