家のすぐ近くの空き地でネジバナを見つけました。
でも、このネジバナ、下の方で1回だけ180度捩じているだけで、上はまったく捩じてませんねえ。一方にだけ、花がついてます。その分、花の方に茎が傾いている。
花の重さに負けず、まっすぐ伸びるために捩じているのだと理解しているのですが、それが裏付けられているような、そうでもないような。
咲いていたのは、3年ほど前までは家が建っていたところ。昨年まで、ネジバナが咲いていた記憶はありません。種がどこからか運ばれてきたのでしょう。
でも、どうやって?
ラン科であるネジバナの種子はとても小さいそうです。重さ0.0009mg! 約100万の1グラムしかありません。
軽さを生かし、空中のホコリとなってここへ飛んできたんですね。で、土中のラン菌と出会うと、菌糸を誘導し、菌糸から必要な栄養素を取り込んで発芽する。
ふつうは菌糸に侵食されて「食べられ」てしまうんですけど、ネジバナは逆なんです。栄養を略奪する。
そういう設定にすると、また奇妙な物語が生まれそう。あ、M・R・ケアリー『パンドラの少女』(茂木健訳、東京創元社)はそんなふうに読み変えることができるかも。