惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

もみじの湯

2009-07-08 20:33:53 | まち歩き
 那須塩原でのSF大会話。もう1回だけ。

 中年男性7人雑魚寝状態で、イビキや寝返りの音なども賑やかな一夜が明け、SF大会2日目のスケジュールは午前10時からのエンディングのみ。
 朝食の後、しばらく時間があったので温泉街の中央を流れる川のほとりを散策してみました。

 うろうろ歩いているうち、遊歩道のすぐ脇、川岸の端っこに「もみじの湯」という露天風呂があるのを見つけました。
 覗いてみると、「古来より地域住民憩いの湯でございましたが、お客様のご要望が多く現在では広く一般に開放しております。ご協力金百円をお入れになってご入浴ください」という掲示。

 「うわー、いいなあ。入りたいなあ」と思ったものの、タオルも100円玉もありません。諦めきれないので、急遽、ホテルに戻り、必要品を手にもみじの湯まで戻りました。

Onsen0907 写真は遊歩道に設けられた休憩所から撮ったもみじの湯。湯船は丸見えですね。右側に屋根つきの脱衣所があり、「百円」と書かれた柱の先端に開いた口から「協力金」を落としこむようになっています。

 戻った時はアベック――じゃなかった若いカップルが興味津々でお湯に手を浸したりしているところ。しかし、このロケーションでは女性は入浴できませんよね。
 2人が立ち去ってから、すでに羞恥心の失せたオヤジである私は、さっさと服を脱ぎ、協力金を投入して、湯船につかりました。

 目の前のヨシズの隙間からは川の流れと、そこでアユ釣りをする人たちの姿が見えます。
 掛け流しのお湯はちょっとカナケがあり、たぶん50度近い温度だと思いましたが、同時に湧き水も流しこんでいるので全体としてはかなりぬるめ。
 ゆったり手足を伸ばして露天風呂を満喫していると、まるで別世界に来たようで、これだけでも今年のSF大会は来た甲斐があったなと思いました。


『悲しき人形つかい』

2009-07-07 20:44:07 | SF
 今日は暑かった。というか、夜になってもまだ暑い。風があるのが救いですが。

 那須塩原・ホテルニュー塩原でのSF大会話の続きです。

 夕食を兼ねたパーティーは、乾杯のビールだけはテーブルに並んでいるものの、もっと飲みたい人は1枚600円の「お酒カード」を購入し、それと引き換えにアルコール飲料を入手するというシステム。なかなか考えましたな。
 私は「足りなければ、その時に買うか」と思っていたのですが、なぜか缶ビールがそこら中に林立していて、いくらでも手に入る状態だったので、買わずに満足しました。日本酒を買ってきた人がどんどん注いでくれたりもしたし……。

 最初こそ食べ物に群がる人が多くてなかなか料理をお皿に盛ることができませんでしたが、ホテルの食べ物攻勢は嬉しいほどに強力で、巨大マグロの解体、巨大肉の丸焼き、巨大ソーセージの切り分け……と、お腹が悲鳴をあげるまで続きました。
 司会者は軽妙で、愛嬌があって、図々しくて、憎めない。当地では2回目ですが、なかなかの人物と拝察しました。

 その後、9時から夜の企画に入り、私はちょっと覗くつもりで「とり・みき――30年の軌跡」という部屋へ行ったところ、面白くて深夜0時まで付き合うことに。

 この企画は、今年でデビュー30周年を迎えたマンガ家のとり・みきさんのこれまでを、本人へのインタビューで振り返るもの。よく考えられた質問と時間配分で、とりさんのマンガ家兼SFファン兼原田知世ファン兼ビデオマニア兼オジギビト研究家としての人生が要領良く伝わってきました。

Torimiki0907 で、最後には参加者全員にお土産まで配られて、私がゲットしたのはこの校正見本。
 梶尾真治さんの『悲しき人形つかい』(光文社文庫)のカバーイラストとデザインをとりさんがなさったのですね。奇しくも解説は私が書いているのですが、そろそろ店頭に並ぶ頃かと思われます。どうぞご覧になってみてください。


もうせん! 後家

2009-07-06 21:03:39 | 草花
 那須塩原でのSF大会の話の続きです。

 正午から3時間半(途中、休憩あり)の「SF小説創作講座」は、あらかじめ提出された短篇を、編集者の塩澤快浩さん、評論家の三村美依さん、作家の横山信義さん、私の4人が講評するという企画。今年でもう12年目になりました。
 なごやかな中にも厳しい雰囲気で講座が終ると、午後6時の全体企画(パーティー)まで中途半端に時間が空いたので、バイクを駆って当てもなく、奥塩原の方へ走ってみました。

 森の中を散歩してみたかったのですが、あちこちに「クマに注意!」という立看板があります。ヤバイかも。
 そのうち「ヨシ沼園地」という整備された自然公園に出くわしたので、ここを散策することにしました。

 名前のとおり湿地になっていて、沼のまわりを周回する木道が設けられています。高原ならではの鳥の声(ホトトギスでしたか)が聞こえ、トンボが飛びまわり、それに何より、他に人ひとりいない沼を前にして感無量。ヨシの間に覗く水面にはアメンボがいて、時折り波紋が起こるのは何かの魚でしょうか。カエルがしきりに鳴き交わしています。

Mousengoke0907 ショウブ(?)やアザミ、ヤマオダマキなどが咲いていましたが、うれしかったのはモウセンゴケ。ちょっと離れたところのをデジカメで撮ってみると、腺毛の先で粘液の丸い粒が光っているのがわかりました。

 1時間ばかり湿地で(誰とも会わずに)過ごした後、ホテルへ帰り、岩風呂に入ってからパーティーへと向かいました。

 今日の日記のタイトルは、家に帰ってから家族に話したモウセンゴケ絡みのオヤジギャグのオチ。内容は自由にご想像ください。


等身大

2009-07-05 21:11:37 | SF
 昨日、今日と、栃木県那須塩原温泉で開かれたSF大会に行ってきました。

 バイクでは行けないのかなあと心配していた雨も、出発時には上がり、暑くもなし、濡れるわけでもなしの良いツーリング日和に恵まれました。たぶん私は「晴れ男」で、これまで大概の場合、悪天候を免れてきています。
 自宅から会場のホテルニュー塩原までは、首都高の環状2号線~川口線~東北自動車道を経由して、ちょうど200キロ。休憩を含めて3時間の旅でした。

Guin0907 受付を済ませて、10時半頃だったかな、西館階段脇のロビーに行くと加藤直之さんが巨大な白い紙の前で何やら準備をしていました。
 写真は1時間半後、正午前の様子。等身大(身長2.5メートル)のグイン像が姿を現しています。
 加藤さんはこの後も延々とこのグインに取り組み、たぶん午後6時のパーティー開始時までかかって完成させたんじゃないでしょうか。完成したグイン像は入札、抽選によって希望者へプレゼント。地元のテレビクルーも熱心に撮影し、今大会いちばんの注目企画となりました。

 加藤さんは大会終了時、「楽しかったので、来年もやります!」と宣言していました。来年のTOKON10でも、またまた注目の的になりそうです。

 今回の塩原行きはSF大会以外にも楽しいことがありましたが、参加した企画のことも含めて、また後ほど。


明日からSF大会

2009-07-03 21:36:41 | SF
 午後9時半現在、東京は雨なんですけど……。
 明朝の天気はどうなるのかなぁ。寝て待つしかない。

 大会には、出たばかりの『SF本の雑誌』(別冊本の雑誌15)を持ってゆくつもり。
 まだパラパラとめくっただけで読んではないけど、皆でこれをサカナにSF話をしたり、書いてあることに突っ込みを入れたりしたら、楽しそー。

 あと一昨日書いた『光瀬龍――SF作家の曳航』も持参します。

 那須塩原でお会いする皆様、どうぞよろしく!