惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

本の海

2011-03-26 20:46:59 | インポート
 今日は東京近郊の某所に出かけて、震災お見舞い。

 お住まい(大規模マンション)の被害はよくわからないのですが、壁や柱にヒビが入っていました。

 それよりも、問題はすべての部屋に詰め込まれた蔵書。
 もともと本棚には収まりきらず、床にも山を築いていたのが崩れ、その上に棚の本が落ちかかり、さらにそこへ棚そのものも倒れかかっている。寝室謙仕事場謙居間の一部屋以外は腿のあたりまでの本の海なのです。老境に入った作家1人でなんとかできる状況ではありません。

 私が行っても手助けになるわけではないのですが、ともかくスチール製本棚を2本ばかり、歪みを直し、部分的に床が見えるようにした壁際に立てて、少しは本を収容できるようにしてみました。
 まだまだ先は遠い。

 日本SF作家クラブでも東日本大震災の義捐金を呼びかけています。ご協力願える方はこちらのページから。
 どうぞよろしくお願いします。


計画停電11日目

2011-03-25 20:49:17 | 日記・エッセイ・コラム
 我が街の大部分が属する第2グループのみ実施されました。
 ただし時間は短く、午後6時半に始まって、8時には終了。

 とはいうものの、我が家には影響なかったんですよねぇ。どうやら変電所単位の配電網の関係で、うちとか、近所の高千穂遙さんちのあたりは第2グループから外れたみたい。
 ということで、停電、関係なし、いつもどおりの夜でした。この先、どうなるかはわかりませんが。

 ガソリンは並ばなくても買えるようになったし、スーパーの棚もほぼ元どおりになってきたようです。牛乳、ヨーグルトといった乳製品の不足が目立つ程度。あとは生鮮食品の放射能汚染問題がいつまで続くかですね。

 昨日、書いた「オフグリッドソーラー80」が発送されたということで、ベランダにどう取り付けるかを考慮中。今日はホームセンターへ寄って、少し金具を見てきました。
 東京電力は、今日、夏場の電力需要のピークが5500万キロワットと予想される一方、供給能力は4650万キロワットにとどまる見込みと発表しました。この供給力はは揚水発電を含まない数字なのでもう数百万キロワットは上乗せできるのでしょうが、それにしても大幅に足りないことは間違いありません。
 届くのは小さなソーラー発電システムですが、将来に向けて自前のエネルギーをどう調達するか、具体的に考えるきっかけにしようと思っています。


計画停電10日目

2011-03-24 21:15:55 | 日記・エッセイ・コラム
 今日は午後6時20分から10時までの第1グループのみ実施。
 昨日の段階では全グループ停電なしでゆけるのではないかという見通しだったようですが、思いのほか寒くなり、暖房需要が増大したらしい。
 明日は我が第2グループが同じ時間帯に当たっていますが、さて、どうなるか。

 今回の電力不足を見るにつけ、電力会社の大きな発電装置だけに頼らない電源を確保すべきではないかという考えがますます強くなりました。
 将来的には各家庭でソーラー発電や風力発電をし、それをスマートグリッドと組み合わせるのがベストでしょうが、まだ少し時間がかかりそうです。

 現時点でそれに近いものとしては、ガス会社などが販売している家庭用燃料電池「エネファーム」があります。しかし、これは停電や断水した場合には使用できないのです。非常用電源としては致命的ではないでしょうか。
 家庭用蓄電システムとして高島株式会社が発売している「エネ・パック/エネ・パックミニ」というのもあります。これは安価な夜間電力をバッテリーに貯めて、昼間使うということを目的としたものですが、これとソーラー発電とを組み合わせれば、現時点でも非常用電源として使えそうです。しかし、蓄電と発電と合わせて数百万円の出費と大規模な工事が必要となり、おいそれとは手が出ません。

 停電中の小さな照明とラジオの電源ぐらいでいいのだが、と探していると、ソーラーパネルとバッテリー、それにAC/DCインバーターを組み合わせたセットが売りに出されていました。
 持ち運びできるアタッシェケース型のソラウナギ。おもしろいのですが、注文が殺到したのか、今は在庫切れのようです。
Hotokenoza1103 家庭で使うのだから持ち運びはまず不要なので、値段も大きさも手ごろな「オフグリッドソーラー」という自作キットを試してみようかと考えています。

 久々のステレオグラムは、毎春、撮りたいホトケノザ。


計画停電8日目

2011-03-22 21:39:08 | 社会・経済
 我が町の主要部は第2グループに含まれ、今日は午後0時半から3時半まで停電しました。
 が、我が家の近辺は変電所からの送電経路の関係か、停電なし。助かりますが、申し訳ない気分も。

 東京電力のサイトでは一日の電力需要がグラフで見られるようになりました。
Denryoku2 左の図は今日、午後8時現在での状況。昨年の同じ日の需要量・今日の需要量・昨日の需要量が表示されていてわかりやすい。昨年の需要量だと3700万キロワットという、今の供給能力を上回ることもひと目でわかります。

 今回の震災前の東京電力の最大電力供給能力は6400万キロワットあまり。今回、福島第1・第2の原子力発電所(計910万キロワット)と4つの火力発電所(計1000万キロワットあまり)が被災し、柏崎原子力発電所も休止炉があって、供給能力3700万キロワットということになっているようです。

Denryoku 右の図は東電の会社概要にある「一日の時間帯別発電」のグラフです。
 震災前、下半分の「ベース供給力」は約3000万キロワットではないでしょうか。一般水力、原子力、LNG・LPGその他ガスによってつくられた電気のうち、夜間に余った分が揚水発電用の動力として使われています(ダム下流の水を汲み上げてダムに貯める)。
 需要の多い日中は石油による火力に加えて、貯水池・調整池の水による水力発電、揚水発電が加わることでピーク時の6000万キロワット近い電力を供給していたようです。

 しかし、現在は「ベース供給力」のうち原子力が半分以下に、火力も四分の三以下に落ちています。「ピーク供給力」用だった水力・火力も「ベース供給力」にまわしている状態なのでしょう。

 東電では4月末までに発電能力を現状より2割高い4200万キロワットに戻し、さらに火力発電所の建設などを計画しているそうです。しかし、原子力が半分以下という事態からは逃れることができません。

 仮に夏場の最大供給力が5000万キロワットに回復したとしても、平成3年以降のピーク時の需要はそれを上まわっています。
 逆にいえば20年前の生活、産業形態に戻すことができれば、なんとかやり過ごすことができるということになります。

 20年前、どんなふうに夏を過ごしていたかなあ?


春分の日

2011-03-21 20:12:34 | 日記・エッセイ・コラム
 朝から雨になりました。最初は暖かい雨で、春先のこんな雨の時には必ず西脇順三郎さんの詩「雨」とか、荒木一郎さんの歌「空に星があるように」(「春に小雨が降るように……」という一節がありますね)を思い出します。

 でも、時間が経つにつれて少し冷たい雨に変わりました。
 夕方、そんな雨の中を散歩に出ると、家の近くのガソリンスタンドは営業していて、車の列もできていません。
 スーパーの棚にこそ食パンや牛乳は見当たりませんが、街のパン屋さんには焼きたてのパンが並び、コンビニには「パン、お弁当入荷しました!」と誇らしげな貼り紙が。モノ不足も少しずつ解消しつつあるようです。

 それにしても、被害の大きかった東北沿岸の町の再建は、どこにどういうふうにするのだろうか、とか、原発に頼らないエネルギー源をどうすればいいのか、とか、素人ながら色々と将来のことが気になります。
 新しい国のグランドデザインづくりをしっかりやる必要があると思います。