午前中、桜が8分咲きほどになった野川の清掃をしました。
まだ日程は決まらないのですが、夜桜ライトアップも間近。それに備えて、ゴミを拾い、照明効果をさまたげる枯れ草などを取り除きました。
20人ほどのボランティアが参加しましたが、流れや岸をわいわい掃除している中で、大きなスッポンが1匹、水際から少し上がったところでずっと昼寝をしているのが目立ちました。堂々としていて、川の主のごとき貫禄。
写真は、この季節、林の端っこでよく見かけるキブシの花。
昨日のヒュウガミズキよりも小形のベル状の花がたくさん群れて垂れ下がっています。
キブシ(木五倍子)の名の由来を語るには、まず、フシ(五倍子)に触れなければいけません。
フシはヌルデなどの茎にできる虫こぶのこと。「ゴバイシ」とも呼ばれます。
殻に大量のタンニンが含まれていて、かつてお歯黒などの染料として使われ、インキの原料ともなりました。
キブシは実がフシの代用にされたので、こう呼ばれるそうです。キブシ科の落葉低木。「通条花」とも表記されます。
ヒュウガミズキとトサミズキ。この時期に咲いている黄色い、小さなベルの形をした花です。
本によっては「簡単に見分けがつく」などと書いてあるのですが、その見分け方を覚えることができないので、見分けのつけようがない。「どちらかの花」で、ずっと済ませてきました。
でも、今日、写真を撮ったのをきっかけに、しっかりと見分け方を覚えようと思いました。
まず、見分け方を調べてみます――
- 本1……ヒュウガミズキはトサミズキに比べて全体に小形で「かんざし」も小さい。
- 本2……ヒュウガミズキは(中略)トサミズキより枝が細く、葉や花も小さく、花序に1~3花をつける。
- 本3……トサミズキは(中略)ヒュウガミズキによく似るが、花序につく花の数が多く、花色は淡黄色、葉も大型なのですぐ区別できる。
ヒュウガミズキは1~3個。トサミズキは7~10個つけるらしい。
というわけで、この花はヒュウガミズキと見てよさそう。
トサミズキもヒュウガミズキも「ミズキ」という名がついていますが、ミズキ科ではなくマンサク科トサミズキ属の落葉低木です。
ベートーヴェンがおかしいのではありません。素晴らしい作曲家であります。クラシックではいちばん好きと言っていいかもしれない。
おかしいのはタイトルの和名。
この交響曲には、ご存知のように「田園」というタイトルが付いています。内容もそのとおりの音楽で、ベートーヴェンが「田園風景」をイメージして作曲したものです。
ただ元の題(といっていいでしょうね)の「Pastorale」を「田園」といっていいかどうか。だって、ヨーロッパの農村地帯には「田んぼ」はないでしょう?
まあ、言いがかりといっていい文句なのですが、畑と牧草地と森からできている農村風景を表す、もっと適切な言葉がないものかと考えたのです。
牧野?
富太郎先生しか思い浮かびません。
沃野?
痩せ地の反対語という感じで農村風景そのものではないでしょうね。
あれこれ考えて、やっぱり「田園」しかないかということになりましたが、言葉が歴史風土と切り離せないのを実感したことでした。
写真はシロバナヤマブキ。バラ科の落葉低木で、山吹色のヤマブキの白花種です。
別にシロヤマブキという種類もありますが、そちらは花弁が4枚なので容易に見分けがつきます。
ヤマブキの花を見ると高校時代を思い出します。
太田道灌の故事を覚えたのと、部活のトレーニングの時、道端に花が咲いていたのとが印象に強いのかな。
何となくなつかしく、心なごむ花です。
語源ではちがうとなっているけれど、俗流の語源談義は当てになりません。
個人的には間違いないと思っています。
くちびるは「口蛭」。
「口縁(くちへり)」よりも、「口みる」よりも、直感的でわかりやすい。柔らかな形状はそっくりだもの。
古代の人にとって蛭はごく親しい生きものだったはず(好まれてはなかったにしても)。だから自然にそう喩えられたと考えます。
写真の花はウグイスカグラ。数日前に緑ヶ丘霊園で撮りました。
スイカズラ科の落葉低木。花は下向きに垂れるように咲き、直径1センチぐらい。写真は下から撮っています。
由緒ありげな名前ですが、由来はよくわからないとか。ウグイスの鳴く季節に咲くのと関係あるのでしょうねえ。
赤い実は食べられるそうです。場所を覚え、気にとめておこうと思います。