惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

後ろめたい本屋さん

2015-10-26 21:46:32 | 本と雑誌

 昨日に続き、起き抜けに、録画してあったラグビーワールドカップ・準決勝を観ました。今日はアルゼンチン対オーストラリア戦。

 オーストラリア強し。どんどんトライとコンバージョンゴールを決めて7点ずつ得点を重ねるのに対し、アルゼンチンはペナルティゴールで3点ずつ返すのがやっと。とても追いつきません。
 特に後半、オーストラリアのウィング、ミッチェル選手の疾走が凄かった。前方から襲いかかる敵をひらりひらりとかわし、ゴールライン近くまで。最後はボールを右後方にパスし、バウンドさせると、アシュリークーパー選手がつかんでトライ!
 特にオーストラリアを応援していたわけではありませんが、これだけ強いとうっとりしてしまいます。
 ニュージーランドとの決勝はどうなるでしょうか。楽しみ。

 夕方は、つつじヶ丘の本屋さん「書原」へ。

 ネット書店で本を買うことが多くなりましたが、やはり、リアル書店の棚を眺めないと手に入らない情報は多いのです。新刊のタイトルすべてが新聞広告や書評でわかるわけではありませんからね。
 今日の収穫は、赤瀬川原平『世の中は偶然に満ちている』(筑摩書房)。「偶然」に関するエッセイ・日記・小説。写真が多数収録されているのも嬉しい。

 あと、買わなかったけれど、チェックした本も多数。申し訳ないけれど、後日、ネットで買うことになると思います(いけないんだけどね~)。


蚯蚓との1年

2015-10-24 20:59:02 | ミミズ

 シマミミズを飼い始めて1年が経ちました( → 1年前の記事)。
 粉ミルクの缶ほどの大きさのポリボトルで飼い始め、今では 35cm×50cm×30cm の立派なミミズ御殿を造営。規模でいえば30倍ぐらいにはなったのでは。

 飼育は、想像していた以上にうまくゆき、今ではほとんどの生ゴミを処理してもらっています(魚の骨と内臓、唐辛子など刺激物や、刺のあるものは今でもゴミ回収に出します)。夏、保冷剤で冷房してやることまでは予想していませんでしたが、たぶん、ミミズも住環境には満足しているのではないでしょうか。

 ゴミの処理能力に驚いています。ミミズ御殿での本格的な飼育は3月末からなので、7カ月になりますが、まだ糞は1度も取り替えていません。この間の我が家の生ゴミが、小さなスーツケースほどの箱の中に収まってしまっているのです。たぶん、1年分は大丈夫なのではないでしょうか。ミミズ、恐るべし。

 というわけで、ミミズ堆肥はほとんど使っていないのですが、副産物の液肥は毎週1回、プランターに施すのにちょうどぐらいの量が取れます。これで野菜の追肥には十分。化成肥料を買うのはやめました。

 ミミズを飼うようになって、人間と自然との共存についての意識もかなり変わったように思います。ゴミをゴミと思えなくなってしまった。自然由来のものならすべて、また土に戻す方法があるのではないかと感じるのです。ミミズの餌にできるものはいうまでもなく、卵の殻だって、すりつぶして粉にし、ミミズ御殿に撒いたり、プランターの肥料にしたりするようになりました。

 あと、ミミズの生態もすごく面白い。まだよくわからないところがあるので、ずっと調べつづけようと思っています。


三十石

2015-10-23 21:33:53 | 落語

 夕方の散歩は鶴川街道の揺れる歩道橋(正式には「多摩川歩道橋」というらしい)方面へ。

 何度か書きましたが、この歩道橋はよく揺れます。普通に歩くだけで、上下にフワフワと揺れて、渡り終わって地面の上を歩いても、後遺症で変な気分がします。幅が狭くて長いので、揺れやすいんでしょうね。
 今日は前を歩く男の人がいたので、歩くリズムを合わせれば揺れが増幅されるのではないかと考えたのですが、どうもうまくゆきませんでした。逆に打ち消すようなことになってしまったかも。残念。

 夕食後の落語タイムは6代目・三遊亭円生師匠「三十石」
 もとは上方の噺だそうで、三遊亭円喬が東京に持ち帰り、5代目・円生(6代目の父親)に引き継がれ、それを6代目の自分が聞き覚えたと、マクラで語っています。

 45分もある大きなネタで、淀川を下る舟に乗る江戸の旅人と、現地の人たちとのやりとりが中心。円生師匠の京言葉、大阪弁が聴ける、楽しい高座となっています。
 船宿の喧騒や、川に漕ぎ出してからの広々とした様子など、いながらにして旅の雰囲気に浸れる。見事なものです。
 ずっとリアルな見聞録風な描写なのに、最後に来てろくろっ首が登場。あっけにとられました。

 いや、これはいいなァ。〈NHK落語名人選〉の録音。


天丼

2015-10-22 21:10:42 | グルメ

 昨夜は代々木上原の小さなミュージックホール「ムジカーザ」にて、「ミューゼシード・イン・ムジカーザ」(ミューゼシード25周年記念コンサート)。
 器楽、声楽、計5組が順次演奏する合同コンサート。音楽のいくつもの側面が楽しめました。

 このホールには段差のあるステージがなく、1階フロアに演奏者と客席が並びます。そして、中2階、2階にも少しずつ席があるという、コンパクトながら立体的な造り。
 2階席に座ると、演奏家たちを見下ろす形になります。これがなかなか面白い。特にピアノソロの時は、奏者がピアノと格闘したり、一体化したりする感じがうかがえ、興味深いものがありました。

 今日は雑用があって、吉祥寺まで自転車で。
 用を片付ける前に昼食をということで、東急百貨店北側ブロック2階の「日本橋天丼 金子屋」さんへ向かいました。

 ここは先日、日本橋を訪れた際に、昼前にもかかわらず店の外に列が出来ているのを見て驚いた天丼専門店「金子半之介」さんの支店といっていいのかな。とにかく、同じ味の天丼が期待できるはず。
 正午ちょっと過ぎに店に着くと、2階入口へつづく狭い階段には1階の道路まで人が並んでいました。人数にすると10人弱?
 並んで待つこと30分ぐらい。待っている間に、店のおばちゃんが注文を訊いてくれます。

 店に入って席についても、すくに天丼が出てくるわけではありません。きっと客が座ってから、天麩羅を揚げているのでしょう。
 出てきた熱々の天丼。天麩羅が美味しいことはいうまでもないのですが、それよりも、ご飯とタレとのコラボが抜群であることに感動しました。
 醤油ご飯はおいしい。秘伝のタレは醤油ベースでしょうが、それに出汁や甘みが加わり、さらにご飯のおいしさを引き出しています。そこへ天麩羅の油分が参入するのですから、これはたまりません。
 おいしいご飯をガツガツと食べ、カリカリ衣の天麩羅を齧る。それを繰り返しながら、時々、テーブルに備え付けてあるガリ牛蒡(これがまた旨い!)や沢庵の薄切りで口直し。そしてまた、油タレご飯をガツガツ。
 天麩羅の一品に卵があり、これを崩すと中の半熟黄身がトロ~リ。卵ご飯のおいしさまでが加わってきて、もう大変! 舌も、顎も、頬も、とにかく口の中は大興奮状態に陥ってしまいました。
 あ~あ、幸福。


狸賽

2015-10-20 20:49:52 | 落語

 まずまずの秋晴れ。今日もサラダホウレン草の種を蒔いてみました。
 前回は、プランターの3分の1ぐらいに蒔いたのですが、ぼつぼつと芽が出てきました。古くなった種でも使えるみたいなので、残る部分にも追加して。

 ベランダには緑のカーテンがあって葉っぱが枯れ落ちます。それをプランターの表面に積み重ね、シマミミズの餌にしてきました。ホウレン草はその枯葉を掻きのけ、ミミズの糞が混じった土に穴を掘って種を埋めるのです。
 今日は寄せた枯葉をすっかり別の鉢に移し、土の表面近くにいるミミズも一緒に引っ越してもらいました。いずれこちらの鉢にも何か植えたいと思っています。

 今日の夕食後の落語タイムは五代目柳家小さん師匠の「狸賽(たぬさい)」。
 師匠の風貌を思い浮かべると、子狸がぴったり合っている気がします。実際、高座では所作も狸然として楽しかったみたい。
 しかし、音だけで聴くと、狸に、サイコロに化けろとそそのかす博打打ちの口調が印象的です。可愛がっているようで、自分の欲からも逃れられない。「1」は、逆立ちして尻の穴を見せる(演者によってはヘソだったりするようです)とか、「2」が目玉ではあるものの、横に並んでしまうので、「はす(斜め)にしろ」と言ったり。細かいやりとりが聴きどころです。
 子狸が一所懸命、サイコロになって色々な目を出そうとしているところを想像するだけで、笑いがこみあげてきますよねえ。