昨日(1月7日)の米国株は年初来3日続いた下落に歯止めをかけ、S&P500は11.11ポイント、ダウは105.84ポイント上昇した(各々上昇率は0.6%)。
もしS&P500が昨日も下落していたら、1978年以来のことだったとある米紙は報じていた。
株式市場を押し上げたのは、商務省が発表した11月の貿易統計だった。市場予想では400億ドルだった貿易赤字は、342.5億ドルの赤字にとどまった。これは4年ぶりの低水準。WSJによると投資家はこの数字を経済が若干高速ギャにシフトした証拠と解釈した。
新年に入ってほとんど悪いニュースがない中ずるずると値を下げていた株式市場は12月後半の強気相場の持続を裏付ける情報が欲しかったのだろう。
もっとも貿易統計は前哨戦。注目は今週金曜日(10日)に発表される雇用統計、特に非農業部門雇用者数だ。市場予想は前月比20万人程度の増加だ。もし強すぎる数字が出た場合はテーパリングの加速が想起され、弱い数字が出た場合は、経済成長への期待がしぼむという微妙な状況であることは変わらないだろう。