トランプ大統領の仕事に対する評価は歴代大統領の中でも最低レベルで推移している。今日のギャラップ調査を見ると支持率は38%で不支持は57%だった。
米国の調査会社ピューリサーチは、電話による聞き取り調査により「トランプ支持率が実態よりも低く出ているのではないか?」と考え、インターネットによる世論調査との比較を行った。
何故電話による調査でトランプ支持率が低く出るのではないか?と同社が推測したかというと「トランプ支持者は電話口でトランプを支持していると告げるのに抵抗があるのではないか?」と考えたことだ。
だが、電話調査もインターネット調査も結果はあまり変わらなかった。電話調査による支持率は42%でインターネット調査による支持率は44%だった。
電話調査とインターネット調査の乖離が大きかったのは、移民政策に関するものだった。「不法移民を強制退去させる法律の制定」を支持するという人は電話調査では32%だったが、インターネット調査では40%と8%の乖離があった。
このあたりに米国市民の「本音と建て前の乖離」があるのかもしれない。
ギャラップによる「野党民主党は議会において自分たちの信条に固執するべきか?それとももっと妥協するべきか?」という世論調査を見ると、全国ベースでは固執支持24%・妥協支持27%とほぼ拮抗している。民主党支持層に限れば、固執支持は当然高くなり38%で妥協支持は9%に留まった。なお中間的な意見が52%だから民主党支持者の間でも法案によっては歩み寄りを容認する余地はありそうだ。
結局のところ、トランプ大統領選で主張した過激な政策(メキシコとの国境に壁を作る)は、予算措置が付かず実現は困難と思われるが、妥当な政策については、少しずつ実現されていくのだろう。
トランプ政策に過度な期待を持つことが危険なように、トランプの不人気度合いに過度な懸念を持つことも危険ではないだろうか?
不人気でも4年は首にならない(余程の悪事を起こさない限り)のが米国大統領である。