金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

【イディオム】Complacent アメリカ人も自己満足で日欧の後を追う

2017年04月20日 | 英語・経済

WSJに経済学者タイラー・コーエン教授(ジョージ・メイソン大学)とのインタビュー記事が出ていた。コーエン教授の新著The Copmlacent Classに関する内容だ。

記事によると教授はアメリカ人はcomplacent(自己満足)に陥っているという。Complacent(自己満足)という言葉は批判的・軽蔑的なニュアンスを伴う。「教授は自己満足を批判的な意味で使っていない」というが、その後「低所得者層を見ると自宅に閉じこもり、多くの人は結婚しようとせず、自宅や車を持とうと考えず、ビデオゲーム・ポルノ映像・マリファナに多くの時間を過ごしている。私にはそれらは自己満足の兆候に見える」と続けているので、常識的な見方をすると批判的に見ていると思うのだが・・・

ではなぜ「自己満足」が問題なのか?

教授は自己満足に陥ることで、労働生産性が低下していることだ(昨年は労働生産性の成長率がマイナスになった)と指摘する。仮に貯蓄率が高く、負債比率が低ければ、労働生産性が低くてもそれほど問題にはならないが、現実は逆なので後々苦労することになるという。

WSJの記者は教授に「多くの面でアメリカは世界で一番生産性が高く、革新的な経済活動をしている。自己満足に向かうのは世界的な現象なのか?アメリカは異常値なのか?」と質問する。

教授の答は「日本は自己満足のパイオニアで、大部分の西欧諸国は我々より自己満足的である。しかし私はアメリカも彼らの足跡をたどっていると思う。そしてそのペースは以前考えていたより早いだろう」

WSJの記者の「何がアメリカを再びダイナミックな国に復活させると思うか?」という質問に対し、教授は「リスクテイク・新規事業・規制緩和などが可能な手段。しかし現実的に財政債務危機(ただし可能性は低い)・外交政策の危機・政党の一貫性の欠如といったガバナンスの問題がダイナミズムを復活させる要因になる考えている」と答えていた。

高レベルの政府債務・外交政策の危機・政党が掲げる政策の一貫性の欠如という面でも日本はパイオニアだが、その結果自己満足という罠から脱却しようとしているとは思えない。むしろ不都合な現実から目を背けて益々自己満足の穴に閉じこもろうとしているのではないだろうか?

コーヘン教授はなぜアメリカはそれらの危機をターニングポイントにできると考えているのかもう少し知りたいところだが、それは自著を読んでくださいということのようだ。

 

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大きな公園、楽しみ方は人それぞれ

2017年04月20日 | まち歩き

昨日昭和記念公園までサイクリングをして、チューリップなど花の写真を撮って遊びました。

お昼に渓流広場レストランでビールを飲みながら、周りを見ると公園には色々な楽しみ方を求めてきている人がいることに気が付きました。

となりのテーブルのやや年配の女性グループはお喋りに熱中していました。このグループは「花よりおしゃべりグループ」です。

後のテーブルのおじさんグループのテーブルにはビールや缶酎ハイの缶が並んでいました。このグループは「花よりお酒グループ」です。

少し先のチューリップ畑では三脚を広げて熱心に写真を撮っているグループや単独のカメラマン(ウーマン)がいました。このグループは「カメラフリークグループ」です。

お揃いのサイクリングウェアを着て、ロードレーサーに乗っているサイクリストもいました。このグループは「シリアス(熱心な)サイクリストグループ」です。

でも一番多いと思ったのはグループや家族連れでスマートフォンで写真を撮り、ほどほどに花を楽しみながら散歩しているグループでした。

このグループは「公園お楽しみグループ」と呼びましょう。また少数ですが本格的に絵を描いている人や野鳥観察をしている人も見かけました。

昭和記念公園のような大きな公園の楽しみ方は人様々です。欲張りな私は「自宅から往復30kmのサイクリング」+「一眼カメラでの花撮影」+「ランチビール」を楽しみました。

今のところ30kmのサイクリングは快適ですが、もう少し歳を取ると自転車で往復はきつくなるでしょう。若い時は「大きな公園の近くに住む」ことを住居選択基準に入れていませんでしたが、シニア世代になって時間に余裕がでてくると、半日くらい楽しむことができる大きな公園の近くに住むことは重要な住居選択基準ではないか?と考えるようになりました。

(写真はビールとチューリップの重ね撮りです)

 

 

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