先日図書館で借りていた本を紛失した。紛失した場所はスポーツクラブだった。スポーツクラブで「岩盤浴」を使う時、本を持ち込んで読んでいる。その時に置き忘れたようだ。読んでいたのは書家・榊莫山の「莫山つれづれ」という文庫本なので誰かが持って行くほどのものではないと思うのだが、探しても出てこなかった。
そこで図書館に行き紛失届をすると「現物を手に入れて弁償してください」と言われた。私が「古い本なので手に入らない場合はどうすればよいのか?」と聞くとその場合は同じ値段の他の本で弁償してくださいと言われた。
一瞬家にある既に読んだ本で弁償しようかな?とも思ったが、アマゾンで調べてみるとなんと中古本が1円で出ていた。
本の価格は1円といっても250円程度の郵送料がかかる(実際には250円も送料はかからないはずなのでそこに古本屋の「抜き」があるのだろう)。
不注意からくるつまらない出費であるが、借りた本を万一紛失しても弁償できる方法が見つかったので、これからも借りた本を色々な場所で読むことが増えるだろう。
本を読む場所としては書斎よりも、電車の中や岩盤浴の方が私は好きだ。古人は読書に適する場所として三上(馬上・枕上・厠上)を上げた。
今日馬上で本を読む人はいないが、電車の中で読む人は多い。枕上の読書の変形が私の場合、岩盤浴上だ。
でも特に借りた本は丁寧にそしてなくさないように読むことにしよう。簡単に本を入手することができる時代だが、やはり無駄は避けなければならない。