金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
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【イディオム】Take chips off the table 現金化する

2015年01月15日 | 英語・経済

昨日(1月14日)米国株は大幅に下落した。ダウは186.59ポイント(1.1%)下落して17427.09ポイントとなった。もっとも日中には一時349ポイントも下落したから、引けにかけてかなりリカバリーしたともいえる。

WSJの「世界経済の成長懸念から米国株下落」という記事の中にIt definitely seems like some managers are taking chips off the table.という一文があった。Take chips off the tableは「現金化する」という意味のイディオムだ。cash outと同じ意味である。

米国経済は第3四半期のGDP成長率が5%と好調なのだが、欧州、日本、中国の景気が悪いことが米国投資家の懸念である。また商務省が発表した12月の小売り売上高は前月比0.9%の下落。これは昨年1月以降で最大の下落幅だ。米国景気を牽引するはずの個人消費に嫌な数字がでたことも、投資家のセンチメントを湿らせたのだろう。

ただし多くの投資家が米国株に弱気になったか?というとそうではないようだ。WSJによると売り圧力はそれほど強くなく、個別銘柄の売りというよりは、ETFの売りが目立ったということだ。ヘッジファンドのような短期プレーヤーが売りに回り、投資信託のような機関投資家は静かにしていた。

ただし長期の投資家とはいえ、投資家は基本的には「不確実性」を嫌うので、しばらくは国債のような安全資産が選好されるだろう。

ところで多少米国株を持っている我々個人投資家はどのように振る舞えば良いのか?ということを考えてみた。

私の場合、生株で持っているのはdisneyやgoogleなど少数銘柄なのだが、生株の売買にかかる委託手数料は大きいので、頻繁な売買はコスト倒れになる。そこでポジションの調整には、執行コストの安い国内上場のETFを売却することにしている。いうなれば、コアとなる個別銘柄を持ち続け、インデックスでポジションを調整しているのである。

世界経済は恐らくしばらく減速モードが続き、その影響は米国にもおよび米国株にも不安定な動きが続くだろう。だが経済と企業の実力を見ると中長期的には、もし株を持つなら米国の一流企業が一番だという私の考えに変わりはない。もっとも多少のポジション調整のためにtake chips offをすることはあるにしてもだ。

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