先週は久しぶりのスキー三昧で、志賀高原と乗鞍スノーリゾートでそれぞれ別の仲間とスキーを楽しみながら久闊を叙しました。
特に後半戦は大学山岳部の同期生3名とのスキーで、全員で滑るのは実に久しぶりでした。中には随分久しぶりのスキーで、最初はすってんころりの人もいましたが、そこは同じ釜の飯を食った仲間、見栄を張ることなく心から楽しむことができました。
実はスキー三昧の合間に図書館でふと目について借りた「老後の資金がありません」(垣谷美雨 中公文庫)という本を読んでいました。「老後の資金がありません」は昨年天海祐希主演で上映された映画ですが、映画の方は縁起でもないと思い観ていません(笑)。
本の巻末に室井佑月さんの解説がありました。
室井さんは「面白く、ためになる、素敵な小説だった。」と書き出し、最後は「この物語を読んで改めてわかったが、豊かな老後に不必要なものは、くだらない見栄。そして、必要な物は、友達(とあたしにはいないけど仲の良い夫?)」と結んでいます。
生涯スポーツと呼ばれ、シニアになっても続ける人が多いスキーにも室井さんの言葉は当てはまりそうです。
格好良く滑りたいなどという見栄があると足がもつれたり、暴走したりで苦労するかもしれません。あるいはスキーそのものに腰が引けて、スキー再開に二の足を踏む状態が続いている人もいるのかな?と考えることがあります。
それはもったいないことです。身の丈にあった滑り方で楽しむのがシニアのスキーなのでしょう。見栄なんか捨ててゲレンデに向かいましょう。
でも実のところ私はスキーに関してまだ少々見栄を持っています。例えば凸凹した不整地斜面をもっとスムーズに滑りたいという見栄を持っています。そして見栄が多少なりとも向上心を後押ししてくれていると思っています。
シニアにとって大事なことは見栄とうまく付き合っていくことかもしれません。見栄があるから多少なりとも身繕いをしますし、気の合った女性と山歩きをする時などは、楽しくて知的な人と思われるように背伸びをしています。
くだらない見栄は捨てるべきですが、役に立つ見栄(があれば)は残しておきたいと思います。
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