銀行間で資金を送るとき取られる送金手数料について最近2つのエピソードがありました。一つは私が任意継続している健康保険組合の前納保険料の送金手数料の件です。この保険組合からは納付書が送られてきて、これを金融機関の窓口に持っていき納付することになっています。健保の口座が三井住友銀行なので、同行に持っていくと支店が違っても手数料が安くなのでは?と思い窓口にいくと送金手数料を550円も取られました。
もし三井住友銀行のインターネットバンキングを使い、自宅のパソコンから送金すると支店が違っても送金手数料無料で送金できるのですが、それでは健保が送ってきた納付書に銀行の受領印が押されないのでダメなのです。
世界的にフィンテックが普及し、550円も手数料を支払うと海外送金も可能な時代(送金金額による)なのになぜ銀行の窓口まで足を運び、高い手数料を払う必要があるのでしょうか?
理由は明快で健保の事務局が旧態依然とした事務処理方法を見直していないからです。事務処理方法を見直さないから多くの組合員が渋々手数料を銀行に払っているのです。
もう一つのエピソードはあるNPO法人で年会費を「ゆうちょ振替」で集めているのですが、会員に「赤い振込用紙」を送って振込手続きを依頼しています。赤い振込用紙は受け取り側つまりNPO法人が送金手数料を負担するので会員は会費分だけの支払いで済みますが、送金手数料も合計すると会員十数名分の年会費に相当するので、私は送金手数料を会員負担にする「青い振込用紙」を送るように切り替える提案を行いましたが、賛成多数を得られず見送りとなりました。
実はゆうちょ振替のゆうちょダイレクトを使うと送金手数料無料で送金できるのですが、「高齢者が多くゆうちょダイレクトを使っている人は少数なので従来の方式を踏襲したい」というのが事務局の弁でした。
送金手数料の話は日本経済全体からみれば些末な話ですが、このような問題は随所にあるはずです。つまりインターネットが普及してきても、その利便性を活かしきれないとう事例がです。
そのような非効率性が積み重なり、日本を停滞させていると私は改めて感じました。
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