2泊3日程度の山旅に出る時、どのサイズのザックを使うか迷うものである。45L+αの中型ザックを使うとたっぷり余裕があるが、大きなザックには2つの欠点がある。
一つは大きなザックは骨組がしっかりしている(背中に荷重を分散する板が入ってるなど)ため、ザック自体が重たいという問題だ。
もう一つはウエストベルトが大きく、混み合った電車などで下に降ろすと場所をとり、他の乗客に迷惑をかけるという問題だ。
そこで前回の山行(北岳・間ノ岳)では、「小さめ2つ」という組み合わせで出かけてみた。
いわば「親ガメの上に子ガメ」スタイルである。「親ガメ」はDeuterの25L、日帰り登山やトレッキングの時に自分で担いで歩くザックだ。緑の「子ガメ」は、高田馬場の山道具専門店で貰った「エコバック」で大変軽い。この「子ガメ」の中には下山後の街着など軽いものを入れた。「親ガメ」の2本のベルトがしっかり締まるので、「子ガメ」がずり落ちるようなことはなく快適だった。
「親ガメ・子ガメ」方式のメリットは次のようなものだ。
・総重量が中型ザック1つよりも軽い。
・嵩張らず都市交通手段を利用する時に便利。
・短距離の往復登山(たとえば北岳小屋から水筒・カメラ・弁当程度を持って間ノ岳を往復するなど)の時に、「子ガメ」に必要な荷物を詰めて持って行くことができる。
もっとも次のような問題もあるので万能ではない。
・見栄えが良くない。素人っぽい。中型ザックを持っていないのか?と思われる。以上のことは他人の眼なので、気にしなくても良いのだが・・・
・雨が降ってきた時、内蔵のレインカバーで「子ガメ」まで覆うことができない可能性がある。
・岩登りや沢登りでザックの釣り上げなどハードな使い方をすると、ばらけてしまうリスクがある。
以上のようなことを承知の上で、小屋泊まりの簡単な縦走には使える「親ガメ・子ガメ」方式だと思った次第だ。
ところでザックという言葉はドイツ語のRucksackのSackから来ている。だからリュックサックというのが正式の言い方だ。日本語では背嚢というが、こんなかび臭い言葉を使う人は今はいないだろう。
英語ではbackpack。海外トレッキングに行く人はこの言葉を使う方が通りが良いだろう。
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