CNBCにNikkei to go from 'ho-hum' to 'home run' in 2015という記事がでていた。Ho-humは「退屈した時のあーあ」という意味だから「日経は2015年には退屈からホームランに大化けする」という意味だ。
記事が書かれた昨日時点で日経平均の年初からの上昇率は5.4%の上昇にとどまっている。昨年57%も上昇したことに較べると「退屈」だったといえるのだろう。しかし10月の終わりからの日本株の動きはまことに慌ただしい。日銀の追加金融緩和策の発表以降12月9日までで日経平均は15%上昇し、その後約1,000ポイント下落した。今日は非常に強い相場付で恐らく17,500ポイント近辺まで行くだろうから、半値戻しにはなりそうだ。
日経平均が急落した背景を多くの専門家は、原油価格の急落で世界の株価が急落したことが原因、と説明しているが、私はヘッジファンドの決算が近いので、利益確定の売りや稼ぎの悪かったファンドマネージャーが最後の一足掻きをしたことなども原因だろうと推測している。
記事は概ね来年末の日経平均は20,000ポイントになるといった楽観論を紹介していたが、一部に悲観論もあることを併記していた。悲観論の中心は「選挙で勝ったからといって、非常に厳しい財政状況と成長戦略のバランスの難しさに変わりはない」というものだ。法人税率の減税などが実現すると、円安で輸出競争力がついた日本に外国企業が戻ってくる可能性はあるだろう。だがその流れを本格化するには、労働市場の自由化と移民拡大政策が取れるかどうかに関わると私は考えている。
それともう一つは米国経済を中心とした世界経済の動向だ。
ところで日本株が「退屈」か?と問われれば、私は退屈じゃなかったと答えたい。外国人投資家が鼻ずらを引き回す日本株のボラティリティは米国株より高いことが多いのではないだろうか?それと理屈を越えて買われたり、売られたりするところを見ると退屈どころかスリリングな市場だと思う。スリルの結果は余り良いものでないことが多いが。まあ余り過大な期待を抱かずに新年を迎えよう。