昨日(6月9日)も米国株式市場は新高値を更新した。S&P500は4日連続、ダウは3日連続の高値更新である。また全世界の株価指数を示すMSCI All Country Indexも2007年の最高値まであと一歩というところまで上昇してきた。
しかし取引量は落ちている。CNBCによると1日あたりの取引量は50億株でこれは金融危機の2007年の90億株に較べると6割弱だ。
逆ウオッチ曲線が教えるところでは、大きな取引量によって押し上げられた株価は、ピークに達すると取引量が減少する。ただちに株価は下がる訳ではないが、取引量の減少が続いているとある日何かのきっかけで大幅な下落(コレクション)が始まる・・・というものだ。
今がその下落の始まりにいるのではないか?というのが一部のアナリストの懸念だ。
またボラティリティが下落、つまり株価の変動幅が極端に小さくなっているのも危険な兆候と指摘するアナリストもいる。
「株式はいきものである」というのは朝のテレビでみかける某証券会社のコマーシャルだ。仮に株式がいきものだ、とすると今その生き物はけだるさの中でうとうとしはじめているようだ。
株式投資家という連中はイベント好きなのだが、今のところ株価を大きく押し上げていくイベントが見当たらない・・・・ということなのだろうか?
そんな中で「いずれ少し株価が下がるなら今の内に現金化しておいて、下がったところでまた買えば良い」などと考える人が増えると売りが増えて株価というものは下落するのかもしれない。
なおボラティリティについては昨日のVIX指数は若干上昇して11.15になったということだ。
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