寒い日が続きますね。寒い日が続くと、友達の中に風邪を引いたり、のどが痛いという人が増えています。一緒にスキーに行った仲間にのどが痛くなった人にのどが痛いという人が出てくると「風邪の原因は寒さだ」と考えることがあります。
しかし「風邪の原因は寒さだ」と考えるのは、間違いだそうです。
最近たまたま図書館で借りて読んだ「やっぱりあるあるマーフィーの法則」(阪急コミュニケーションズ)という本の中で、「風邪の原因は寒さだ」と考えるのは素朴科学的発想による誤りだと書いてありました。
私たちは目の前の出来事を納得のいく物語にしようと、素朴科学を登場させますが、世の中のことは目に見える単純が因果関係でつながっている訳ではありません。
風邪の原因の9割はウイルスによる感染です。寒い時に風邪が増えるのは、人々が暖房を求めて暖かい部屋に集まり、そこでくしゃみや咳により風邪のウイルスや菌が伝染しやすくなるというのが、真実だそうです。
素朴科学的な間違いは、経済政策や金融政策でも起きる場合がありそうですね。
たとえば「インフレの原因は活発過ぎる経済活動だから、景気を冷やすために政策金利を引き上げよう」という政策判断は正しい場合が多いと思いますが、インフレの原因が他にある場合~たとえばサプライチェーンの乱れなど~にある場合は、正しい政策対応ではないでしょうね。
高度に複雑化した社会では、原因と結果の関係もまた複雑化し、一筋縄ではいかなくなっています。専門家といわれる人の意見はしばしば歯切れが悪いものですが、それもやむを得ないような気がしますね。
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