11月15日快晴。6時過ぎに起き出してアンナプルナⅠ峰に朝日が指すのを待つ。トイレの床が凍って滑りそうになった。推定気温はマイナス5度だ。
午前6時半頃アンナプルナⅠ峰が黄金色に輝き始める。至福の一時と言いたいがかなり寒い。激しい動きをすると呼吸が少し荒くなったので、4,100mの高度の影響は少しあるのかもしれない。ただし頭痛などはない。
7時33分下山開始。8時30分マチャプチャレベースキャンプ通過。
ロッジの向こうにアンナプルナⅢ峰の美しい姿が見えた。
11時25分ヒマラヤンホテル到着。昼食。12時10分出発。13時55分ドバーンDobhan2,520m到着ここで宿泊。
11月16日 7時45分にドバーンを出発。バンブー付近までくるとかなり暖かく感じた。
ここから見るマチャプチャレは双耳峰が「魚のしっぽ」に見える。
11時7分シヌワSinuwa2,360m到着。昼食。ここでKさんという日本人単独トレッカーとであった。Kさんは73歳。広島大学山岳部のOB。12月上旬までのビザを有効に使ってのんびりとトレッキングを楽しみたいとのこと。12時30分シヌワ発。
今夜の宿泊地チョムロンとの間にはチョムロン川が流れていてこれを越えるために大きな下降と登り返しを強いられた。
14時チョムロン到着。チョムロンからは目の前にアンナプルナ南峰7,219m(左)とヒウンチュリHiun Chuli6,434mが見える。二つの峰から降りてくる氷河から冷たい風が吹いてくるのでここは標高の割には寒く感じるところだった。
夜アレルギー性鼻炎(寒気にふれるとくしゃみがでる)と風邪のため食欲減退。
ガイドが呉れたSanchoという水薬をハンカチに垂らして鼻にあてて寝たらかなり良くなった。Sanchoはメンソレータムのような感じだが刺激はもっと強烈だった。
11月17日快晴。最後の宿泊地ガンドルクGhandruk1,940mを目指す。ガンドルクからしばらく進むとジヌーから登ってくる道と出会った。数日前登ってきた道だ。ここを右折し山の斜面をトラバースしてキムロン川Kimrong Kolhaまで下るのだ。
牛の群れを追い越しながら先を急ぐ。ヒマラヤ桜が綺麗に咲いていた。ネパールでは桜は春と秋に2回咲くという。
ようやくキムロン川に着いた。ここからガンドルクまで標高400mの登りがこのトレッキング最後の大登だった。
14時40分 ガンドルク到着。ここはグルン人の村落として有名なところだ。休憩後ガイドと一緒に仏教寺院Monasteryとグルン博物館を観に行った。Monasteryは通常修道院と訳されるが、ネパールの山岳地域ではMonasteryは仏教寺院を指し、Templeというとヒンズー寺院を指しているようだ。博物館前で撮った写真。トレッキングがほぼ終わったので皆の表情が和んでいる。
ところが宿に帰ったところ、旅行会社の社長から電話があり、「明後日19日はネパールの総選挙で反対派が大規模なストライキを実施する予定で交通機関が止まる。明日もストライキがあり、ツーリスト以外の足は止まりそうだ。とにかく急いでカトマンズに帰らないと帰国便に遅れる可能性がある」という。
ガイドやロッジの主人とあれこれ相談したが、とにかく朝一番でジープがでるキムチェKimche1640mまで下りてジープを捕まえるのが一番ということになった。この日は恒例に従い、ガイドとポーター(普通はポーターは呼ばないがガイドの弟なので参加)と一緒に食事をした。
11月18日快晴。7時30分にロッジを出てキムチェまで駆け足でくだった。キムチェには40分後の8時10分頃到着。通常トレッキングルートを歩くときは「ビスターリ、ビスターリ(ネパール語でゆっくりという意味)」と声を掛け合うが、この日は「チト、チト(急いで)」ベースだった。
ジープはタクシーが来るナヤプルNayapulまで5千ルピーだが良いか?とガイドが聞く。OKと返事。これでほぼ無事ポカラ空港に行き、午後1時30分の飛行機に乗れる目処が着いたと一安心。
9時10分ナヤプル到着。ナヤプルは英語でいうとNew bridge。フェディとともにアンナプルナ周辺トレッキングの拠点になってる。
ガイドが「ここで昼飯を食え」という。9時過ぎだから早いというと、予算がタイトで飯の高いポカラでは昼飯代が出ないという。仕方がないからドーナツを食べることにした。
ガイドの話ではストライキでバスが止まると彼等にはポカラからカトマンズまで戻る交通手段がない。旅行会社がストによる被害の補償をしてくれることもないようなので、少し気の毒になった。10時前にチャーターしたタクシーに乗り40km離れたポカラ空港には11時過ぎに到着し、1時半過ぎのフライトでカトマンズに戻った。
こうして私達の9日間にわたるアンナプルナ内院トレッキングは予定どおり無事終了した。
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