昨日(6月2日)ダウは701ポイント2.1%上昇した。これは昨年11月30日以降で最大の上昇だった。市場全体のベンチマークS&P500は1.5%、ハイテク銘柄が多いナスダックは1.1%の上昇だった。ダウの上昇は銘柄ではキャタピラーと3Mの貢献が大きかった。
マーケットが注目していた5月の雇用統計は非農業部門雇用者増が339千人とダウ・ジョーンズの事前予想190千人を大きく上回った。また過去2カ月の雇用者数は約10万人上昇修正され、米国の労働市場が非常に強いことを示した。
失業率は4月3.4%から若干上昇し3.7%となった。女性と黒人労働者の失業率が上昇したことを雇用市場に陰りの兆候が見えるとWSJは指摘していた。
米国の債務上限引き上げ法案が上院で可決され、デフォルトが回避されたことも大きい。
「恐怖指数」とも呼ばれるVIX指数は昨日終了時点では14.6に低下した。これは2020年2月以降で最も低い水準だ。
この強い雇用統計を受けて連銀が今月のFOMCで政策金利を据え置くかそれとも引き上げるかというのは市場参加者の関心事だ。
予想の難しい問題だが、WSJはモルガン・スタンレーのチーフ・エコノミストZenter氏の「連銀は今月のFOMCでは金利を引き上げず、年内一杯政策金利を変更しないだろう。そして来年第1四半期に金利引き下げを始めるだろう」というコメントを紹介していた。
何故なら昨日の雇用統計は強い部分(雇用者増)と弱い部分(失業率アップ)があるので連銀は慎重に構えるのではないか?という見立てだ。
政策金利の見通しは不透明ながら、米国株相場がしばらく強気になることは間違いなさそうだ。
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